インディアンとレッド・パワー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 09:14 UTC 版)
「ミネソタ州」の記事における「インディアンとレッド・パワー」の解説
ミネソタ州ミネアポリス市は、1968年に、チッペワ族(オジブワ族、またはアニシナアベ族)によって「アメリカインディアン運動(AIM)」が創設されて本部が置かれた、インディアンの全米規模での権利運動の端緒となった土地である。1960年代に高まり、文字通り全米を揺さぶった彼らの実力行使運動は、キング牧師ら黒人の公民権運動「ブラック・パワー運動」とも連携し、「レッド・パワー運動」と呼ばれた。黒人団体との決定的な方針の違いは、黒人たちがアメリカ社会への公平な参加を求めた「市民権運動」だったのに対し、インディアンたちの要求は合衆国と本来対等なインディアン部族の主権の確認を求めた、「権利の回復運動」であることだった。 ミネソタ州は、他にも以下のような歴史的な組織運動の先駆けの地となった。 1969年11月には、「第一回・全米インディアン教育会議」が開催された。AIMを中心とするインディアンたちは、インディアンを「野蛮人」扱いした教科書など学校教材の廃絶を要求して教育委員会を提訴し、これを撤廃させた。 1970年1月には「インディアン寄宿学校」による白人同化教育への対抗として、AIMによって、インディアンがインディアンの子供に、インディアンの伝統と知恵を教えるための教育組織「インディアンの生き残りのための学校(サバイバル・スクール)」の第一号「大地の心の生き残りの学校(Heart Of The Earth Survival School)」が創設され、1972年に公式なインディアン組織として認可された。これはカナダや全米に波及し、各地に「生き残りのための学校」が創設された。 1975年には、同市に「アメリカインディアン・サバイバルスクール連合(American Indian Federation Of Survival Schools)」が組織されるに到った。 1978年にはAIMによってミネソタ州の「チッペワ族ホワイトアース・インディアン保留地」で、「命の輪のサバイバルスクール(Circle of Life Survival School)」、またインディアン女性のための権利団体「すべての赤い国の女たち(Women of All Red Nations、WARN)」が組織されている。
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