イタリアの「ロベルト」とは? わかりやすく解説

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イタリアの「ロベルト」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 15:55 UTC 版)

ロバート」の記事における「イタリアの「ロベルト」」の解説

ノルマンディー公ロベール1世エルサレム巡礼行ったように、10世紀にはノルマン人聖地目指すようになっていたと考えられている。その経路になったのがイタリア半島シチリア島で、当時イタリア半島小国家に分裂していた。生来勇猛さをかわれたノルマン人はこうした国々傭兵として重宝されたが、やがてノルマン人は力をつけ、100年をかけてイタリア半島の南半分シチリア島征服していった。こうしてノルマン朝シチリア王国築いたのがノルマンディー出身ロベール・ギスカールである。 ロベール・ギスカールの名をイタリア風に読むと「ロベルト・グイスカルド」となる。ロベルトノルマン人らしい勇猛さ酷薄さを兼ね備えた人物で、トロイア戦争英雄アキレウス准えられることもあれば、キリスト誕生阻止するために国中幼児皆殺しにしたヘロデ王の再来例えられることもある。「ギスカール(グイスカルド)」は「狡猾な」という意味である。 しかし、イスラム教徒進出怯える当時キリスト教世界では、ロベルト・グイスカルドは救国英雄だった。ロベルト・グイスカルドは、世俗王権対立した教皇奉じてイスラム教徒支配されシチリア島奪還し東ローマ勢を退けグレゴリウス7世救い出しイタリアの南半分シチリア島平定した。その版図次代王位認められシチリア王国となったノルマンディー詩人は、ロベルトトロイア戦争勝利導いたオデュッセウスローマ哲人キケロ超える英雄と讃えた。 なお、ロベルト・グイスカルドの弟はルッジェーロ(Ruggero)といい、ロベルトからシチリア与えられその子初代シチリア王ルッジェーロ2世となった。「ルッジェーロ」をフランス風にすると「ロジェール」(Rogier)、英語風にすると「ロジャー」(Roger)となる。裸一貫からヨーロッパ世界要地大王国を築き上げたロベルトロバート)とルッジェーロロジャー)の英雄譚ヨーロッパで憧れの名前となり、兄弟あやかってその名をつけることが一般的になった。特にシチリア王家の「ロジャー」はヨーロッパで名門の名前とみなされるようになった

※この「イタリアの「ロベルト」」の解説は、「ロバート」の解説の一部です。
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