アニメーションとデザイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 07:17 UTC 版)
「プリンス・オブ・エジプト」の記事における「アニメーションとデザイン」の解説
アートディレクターのキャシー・アルティエリとリチャード・チャベス、プロダクションデザイナーのダレク・ゴゴルは、9人の映像開発アーティストチームを率いて、古代エジプトの時代、スケール、建築様式を代表する映像スタイルを設定した。また、様々なアーティストの作品調査や収集、制作開始前の2週間のエジプト縦断などの旅にも参加した。 キャラクターデザイナーのカーター・グッドリッチ、カルロス・グランジェ、ニコ・マレ(英語版)は、キャラクターのデザインと全体のルックの設定に取り組んだ。広く知られているキャラクターからさまざまなインスピレーションを得て、キャラクターデザイナーチームは、それまでの一般的なアニメキャラクターよりもリアルな感じのデザインに取り組んだ。キャラクターデザインとアートディレクションの両面で、エジプト人のシンメトリーで角張った表情と、ヘブライ人やその周辺の有機的で自然な表情を明確に区別することに成功した。背景部門は、スーパーバイザーのポール・ラセインとロン・ルーカスを筆頭に、レイアウトからセットや背景を描くアーティストチームを監督していた。映画では約934枚の手描きの背景が作成された。34カ国から集まった350人のアーティストを含む本作のアニメーションチームは、主にウォルト・ディズニー・カンパニーにいたカッツェンバーグの援助下にあったウォルト・ディズニー・フィーチャー・アニメーションと、スティーブン・スピルバーグのアンブリン・エンターテイメントの消滅した部門であるアンブリメーションから採用されていた。例えば、クリストフ・セランドは、「年長のモーセ」のスーパーバイジングアニメーターとして、キャラクターの演技スタイルを決め、シーンをチームに割り振るなど、ディズニーと同様、キャラクターごとにチームを編成していた。また、古代エジプト人、ヘブライ人、ヌビア人の民族性を正しく表現することに配慮した。 映画の中には1,192のシーンがあり、1,180のシーンには特撮部門の仕事が含まれている。特撮とは、アニメーションのシーンでキャラクター以外のものが吹く風、塵、雨水、影などをすべてアニメーション化することである。エジプトの10の災いや紅海の決壊の場面では、従来のアニメーションとCGを融合させた表現が用いられている。キャラクターのアニメーションはCambridge Animation Systems(現在はToon Boom Animationと合併)のデジタルペイントソフト「Animo」で、2Dと3Dの合成はシリコングラフィックス社がエイリアス社のために開発したデジタルソリューション「Exposure Tool」で行っている。追加の最終ラインアニメーションは、バーデル・エンタテインメント(英語版)、フォックス・アニメーション・スタジオ(英語版)、ハート・オブ・テキサス・プロダクションに委託した。
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