アサザ基金とは? わかりやすく解説

アサザ基金

行政入力情報

団体名 アサザ基金
所轄 茨城県
主たる事務所所在地 牛久市南三丁目4番21
従たる事務所所在地
代表者氏名 飯島 博
法人設立認証年月日 1999/11/30 
定款記載され目的
この法人は,霞ヶ浦北浦流域基点に,自然や文化などの保全再生活動通じて,人と自然,人と人との関係再構築することによって,地域住民のためのより豊かな環境及び共生文化創出するとともに環境保全実現する循環型の社会づくりを目的とする。 
活動分野
保健・医療福祉     社会教育     まちづくり    
観光     農山漁村中山間地域     学術・文化芸術スポーツ    
環境保全     災害救援     地域安全    
人権・平和     国際協力     男女共同参画社会    
子どもの健全育成     情報化社会     科学技術振興    
経済活動活性化     職業能力雇用機会     消費者保護    
連絡助言援助     条例指定    
認定
認定・仮認定
認定   認定   旧制度国税庁)による認定   認定更新中  
PST基準
相対値基準     絶対値基準     条例指定()    
認定開始日:  2012/12/27     認定満了日:  2027/12/26     認定取消日:   
認定年月日:    認定満了日:    認定取消日:   
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解散情報
解散年月日  
解散理由  

アサザ基金

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/02 07:35 UTC 版)

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特定非営利活動法人アサザ基金
国籍 日本
格付 特定非営利活動法人
専門分野 環境の保全
設立日 1999年
代表者 飯島博(代表理事)
郵便番号 300-1222
事務所 茨城県牛久市南三丁目4番地21
事務局員/会員 9名(常勤職員)
会費 1万円/年(正会員)
外部リンク http://www.asaza.jp
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特定非営利活動法人アサザ基金(アサザききん)は、アサザプロジェクトと称する霞ヶ浦再生プロジェクトを推進する上で誕生したNPO法人である。代表理事は飯島博。現在では、このアサザ基金により、多くの自然保護プロジェクトが推進されている。認定NPO法人である。

アサザプロジェクト

霞ヶ浦再生を目指して活動するプロジェクトである。1981年に結成された市民団体「霞ヶ浦をよくする市民連絡会議」(後に「霞ヶ浦・北浦をよくする市民連絡会議」)の事務局長は、小学生を中心とする自然観察会メンバーと共に、1年間かけて霞ヶ浦の環境情報を把握した結果、アサザをはじめとした波消作用や堆砂作用を持つ水生植物群落を使って、浅瀬や砂浜を取り戻していこうと考えた。1995年に「霞ヶ浦・北浦をよくする市民連絡会議」は、アサザ基金を設立し(1999年NPO法人格取得)、アサザの里親制度を発足させたところ、徐々に小学校や企業単位での参加が増えていった(平成16年版 国民生活白書より)。現在では参加者はのべ20万人。「100年後に野生復帰したトキが湖面に舞う」そのような霞ヶ浦・北浦流域の自然と人間の共生の未来を目標とし「学校ビオトープ」、「里山づくりと粗朶消波施設設置計画」、「コウノトリ夢ネット」「地元の酒造会社と連携した水源地保全のための地酒づくり」など活動の幅を広げている。

学校ビオトープ

アサザプロジェクトの一環として、子どもたちが総合的な学習の中で行っている活動であるとされる。内容としては、アサザなどの植物を学校で育て、それを湖に植えつけて自然に返すといった、水辺の再生活動である。また、湖の水辺を再生する植物の保護育成の他にも、トンボの繁殖を助け、トンボの生息個体数を増やす取り組みも行われている。

里山づくり

里山の森林再生を目的とした取り組みである。霞ヶ浦・北浦流域では、森林面積が流域面積の2割程度まで減少している。この里山・森林に手を加え、切り出された枝や間伐材を用いて粗朶を作っている。それを粗朶消波堤として設置し、湖岸再生に役立てるといった取り組みが行われている。また、昔ながらの文化であった炭づくりやキノコ原木などを甦らせ、里山と人間の共存をテーマとした取り組みが活性化しているとしている。

粗朶消波施設設置計画

粗朶消波施設とは川の堤防を守るために使われていた江戸時代の伝統技術であり、水底に丸太を打ち込んで枠を作り、中に雑木の枝の束(粗朶)を入れたものである。 植えつけたばかりのアサザなどは、自立するまでは消波施設で打ち寄せる波から守らなければならない。消波施設としては、コンクリートの壁や石積みなどの施設が一般的であるが、これではアザサの繁殖の妨げになってしまう、魚が浅瀬に侵入できなくなるといったデメリットが生まれる。アサザプロジェクトでは

  1. アサザの繁殖や生物の移動を妨げない
  2. アサザが自立する頃には、消波施設がなくなる
  3. 資金がかからない

以上の条件を満たす消波施設として粗朶消波施設を採用した。

コウノトリ夢ネット

足尾山地、渡良瀬遊水池は、足尾鉱毒事件で知られているように、日本で公害・環境問題が注目されたきっかけとなってしまった地域である。そこで、アサザプロジェクトと連携して、足尾山地と渡良瀬遊水池の緑化・湿地の再生を行っている。それまでの緑化事業では、外来種が多く用いられてきた。しかし、上流部での外来種の導入は、川を通してその外来種の生息範囲の拡大を引き起こし、それまでの生態系に悪影響を及ぼす可能性があるため、問題視されている。そこでこのプロジェクトでは、生態系に配慮した介入が行われている。具体的には、足尾山地に残っているドングリなどの樹木を採取し、それを苗として育て、自然に移植するという方法がとられている。目標はコウノトリが野生復帰できるような、健やかで豊かな自然環境を取り戻すことであり、40年という長いスパンでこの試みが遂行されている。

地元の酒造会社と連携した水源地保全のための地酒づくり

アサザプロジェクトが取り組んでいる水源地再生事業から発足した、アサザのオリジナル酒の店頭販売事業である。近年は、米余りや農業従事者の減少などが原因で、谷津田が耕作破棄されることが多くなり、問題となっている。そこで、耕作破棄された谷津田を再生し、林を再生するといった事業が行われている。その一環として、田んぼで収穫した米から「広がれアサザの夢」という酒を生産し、販売が行われている。酒は、取手にある田中酒造が醸した500mlビンと、石岡の高浜の白菊酒造が醸した720mlビンの2種類がある。この酒販売の売り上げの一部は、水源再生の資金として役立てられている。

脚注

参考文献

  • ネットワークシステムを持つアサザプロジェクトの取り組み
     重根美香・香川隆英
    (「地域循環システムの構築による緑の計画・管理技術」2005年に掲載)
  • よみがえれアサザ咲く水辺~霞ヶ浦からの挑戦
    鷲谷いづみ・飯島博編,1999,文一総合出版
  • 生態系へのまなざし
    鷲谷いづみ・西田睦,2005,東京大学出版会
  • 保全生物学のすすめ~生物多様性保全のための学際的アプローチ~
    発行:文一総合出版
  • 日経エコロジー September 2008
    発行:日経BP社
  • 季刊 河川レビュー 2008春号
    発行:新公論社
  • 改訂版スクエア 最新図説生物
    発行:第一学習社

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