ほかの自然災害・地震との関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 01:06 UTC 版)
「貞観地震」の記事における「ほかの自然災害・地震との関連」の解説
「地震の年表 (日本)」も参照 9世紀には大きな地震・噴火が頻発しており、これらは『日本三代実録』に収録されている。 貞観地震との地球物理学的関連性は明らかではないが、地震の前後に火山の噴火が起こっている。この地震の5年前の貞観6年(864年)には富士山の青木ヶ原樹海における溶岩流を噴出した貞観大噴火が起きている(噴火の詳細については「富士山の噴火史」も参照)。また、2年後の貞観13年(871年)には鳥海山の噴火記録がある。この地震の9年後の元慶2年(878年)には、伊勢原断層の活動、または相模トラフのプレート間地震とも推定されるM 7.4の相模・武蔵地震(現在の関東地方における地震)が発生しており、誘発地震の可能性が指摘されているが、間隔が開き過ぎているともされている。915年には十和田火山の大噴火による火山灰(To-a)が東北地方の全域におよび、宮城県北部においても火山灰に埋もれ、そのまま廃絶された水田跡が発掘されており、貞観地震津波に続き、東北地方に重大かつ深刻な社会変動を引き起こした。朝鮮半島では白頭山もこのころ大噴火した。 西日本では前年の貞観10年(868年)に播磨地震(山崎断層を震源とする地震)、仁和3年(887年)に南海トラフ巨大地震と推定される仁和地震(M 8.0 - 8.5。一般的に南海地震とされるが、東海・東南海との連動説もあり)が起こっている。これらの関連性は不明であるが、この時代に日本付近の地殻が大きく変動していた可能性が高いとされる。 今村明恒(1936)は、684年ごろから887年ごろは地震活動の旺盛期のひとつにあたるとしている一方で、9世紀ごろに地震記録が集中しているのは地方の地震が京都に報告される体制が整備された中での、六国史編集の人為効果による見かけの現象であるとの見方もある。
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