ビトリナイト反射率とは? わかりやすく解説

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ビトリナイト反射率

読み方びとりないとはんしゃりつ
【英】: vitrinite reflectance

泥質岩に含まれるケロジェン酸処理重液分離によって分離し、それを合成樹脂封入研磨して鏡面仕上げ顕微鏡分光光度計用いて油浸法でそれらのうち、コリナイト(ビトリナイト・グループに含まれる石炭ケロジェン一つ)を対象に、標準反射板との比較反射率測定したもの。
コリナイト粒子を鏡下で一回転させたときの最大反射率を、その粒子反射率とする。また、同一試料について 100 個の異なるコリナイト粒子測定値平均値をもって、その試料のビトリナイト反射率(R0)とする。ビトリナイト反射率の測定は、地化学分析一つとして、現在ではほとんどルーチン化され作業になっている。ビトリナイト反射率は、根源岩評価において、有機物地下受けた温度と時間相乗効果積分値を表す熟成度の標準的な指標として広く用いられている。一般に埋没深度深くなって地温上昇するに伴い、あるいは地質時代古くなるほど、ビトリナイト反射率は増加する有機物熟成に伴い、油が生成される段階熟成帯(mature zone)といい、その上位、下位それぞれ未熟成帯(immature zone)、過熟成帯(overmature zone)という。熟成の上限、すなわち油の生成が始まる段階のビトリナイト反射率は、ケロジェン・タイプによって異なるが、大体 0.50.6 %で、油生成ピークが 0.9 ~ 1.0 %である。反射率1.2 %以上は過熟成帯となり、熱分解性のコンデンセートあるいはガスが、また、反射率2.0 %以上で熱分解性の(メタンガスそれぞれ生成される。ビトリナイト反射率は、通常縦軸深度横軸対数目盛り)に反射率をとってプロットされ、埋没過程地温勾配ちおんこうばい}に大きな変化隆起侵食などがなければ、ほぼ直線上にプロットされることから、反射率トレンドギャップから不整合確認削剥さくはく}量の推定行ったり、トレンド変化を基に、過去から現在までの地温こう配変化検討することも行われている。




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