こやま‐しょうたろう〔‐シヤウタラウ〕【小山正太郎】
小山正太郎
小山正太郎(こやま しょうたろう 1857-1916)
小山正太郎は、越後国(新潟県)長岡に生まれ、長岡英学校に学び、明治4年には川上冬崖の画塾「聴香読画館」に入り、まもなく塾頭になる。明治7年陸軍省出仕、同9年退官。同省教育機関で、川上冬崖、五姓田義松らと図画教育をする。と同時に、陸軍省に招聘されていたフランス人教官アベル・ゲリノー(Abel Guérineau)から水彩画法などを学んだ。当時陸軍文庫から刊行した図画入門書「東京近傍寫景法範」には、小山らのサイン入りデッサンが残っている。
短期間ながら、士官学校などで彼らから直接・間接図学教育を受けた技術者(のち参謀本部に配属になった)によって、あの視図とよばれる点景入りで、かつ色彩あふれた「迅速測図」が残されたのである。
もちろん、多くの画学の門弟を育て、初期文展の審査員を務めた有名な洋画家であるが、上記が小山正太郎と明治期地図測量との小さな関わりである。


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