うたかたの恋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/21 02:02 UTC 版)
『うたかたの恋』(うたかたのこい、原題:Mayerling)は、フランスの作家クロード・アネ(Claude Anet)の小説である。
概要
オーストリア=ハンガリー帝国の皇太子ルドルフと男爵令嬢マリー・ヴェッツェラの心中事件、通称「マイヤーリング事件」を基に、1930年に書かれた小説。
なお、実際のルドルフとマリーの関係や事件の真相については諸説ある。
同事件を題材とした同名(原題、日本語題とも)のバレエ作品(うたかたの恋)もある(リストの音楽による)。
あらすじ
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1888年4月、マリーとルドルフは劇場で偶然に出会い、激しい恋に落ちた。ラリッシュ夫人の協力もあって、二人は逢瀬を重ねる。しかし、周囲の圧力から二人は別れざるを得ず、さらにルドルフは陸軍大臣フリードリヒ公爵の陰謀に巻き込まれて追いつめられていた。1889年1月26日、ドイツ大使館でのパーティで、死を決意したルドルフはマリーに「来週の月曜日、旅に出よう」と告げる。そして1月29日に雪の降るマイヤーリングの別荘で二人は死を遂げた。
登場人物
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日本語版
日本では、岡田真吉の訳が三笠書房(1954年、若草文庫17)、創元社(1957年、世界大ロマン全集26)および角川書店(1969年、角川文庫)で出ていたが、いずれも絶版になっている。
「うたかたの恋」を原作とした作品
映画
- うたかたの戀(Mayerling, 1936年, フランス)
- 日本では昭和戦前は検閲により上映禁止とされ、戦後(1946年)になって公開となった。邦題は『うたかたの恋』とも表記される。
- 監督:アナトール・リトヴァク(Anatole Litvak)
- ルドルフ:シャルル・ボワイエ(Charles Boyer)
- マリア:ダニエル・ダリュー(Danielle Darrieux)
- フランツ・ヨゼフ皇帝:ジャン・ダックス(Jean Dax)
- 晩鐘(Kronprinz Rudolfs letzte Liebe, 1956年, オーストリア)
- 監督:ルドルフ・ユーゲルト(Rudolf Jugert)
- ルドルフ:ルドルフ・プラック(Rudolf Prack)
- マリー:クリスチアーネ・ヘルビガー(Christiane Hörbiger)
- エリザベート皇后:リル・ダゴファー(Lil Dagover)
- うたかたの恋(Mayerling, 1968年, フランス・イギリス合作)
- アネの小説だけでなく、ミシェル・アーノルド(Michael Arnold)の『親王(原題:L'Archiduc、英:The Archduke)』も原作としている。
- 監督・脚本:テレンス・ヤング(Terence Young)
- 撮影:アンリ・アルカン(Henri Alekan)
- 音楽:フランシス・レイ(Francis Lai)
- ルドルフ:オマー・シャリフ(Omar Sharif)
- マリア:カトリーヌ・ドヌーヴ(Catherine Deneuve)
- フランツ・ヨゼフ皇帝:ジェームズ・メイソン(James Mason)
- エリザベート皇后:エヴァ・ガードナー(Ava Gardner)
テレビドラマ
- マイヤーリング(Mayerling, 1957年, アメリカ)
- 製作・監督:アナトール・リトヴァク(Anatole Litvak)※1936年のフランス映画の監督
- マリア:オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)
- ルドルフ:メル・ファーラー(Mel Ferrer)
ミュージカル
宝塚歌劇団の人気演目の一つである。
関連項目
関連書
- 仲晃『「うたかたの恋」の真実 ハプスブルク皇太子心中事件』 青灯社 ISBN 4-86228-003-X C1022
うたかたの恋 (1936年の映画)
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うたかたの恋 | |
---|---|
Mayerling | |
監督 | アナトール・リトヴァク |
脚本 |
ジョゼフ・ケッセル イルマ・フォン・クーベ マルセル・アシャール |
原作 |
クロード・アネ 『うたかたの恋』 |
製作 | シーモア・ネベンザル |
出演者 |
シャルル・ボワイエ ダニエル・ダリュー |
音楽 |
アルテュール・オネゲル ハンス・メイ |
撮影 |
アルマン・ティラール ジャン・イスナール |
編集 | アンリ・リュスト |
製作会社 | Nero-film |
配給 |
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公開 |
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上映時間 |
96分 89分[1] |
製作国 |
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言語 | フランス語 |
『うたかたの恋』(うたかたのこい、Mayerling )は、1936年のフランスの恋愛映画。監督はアナトール・リトヴァク、出演はシャルル・ボワイエとダニエル・ダリューなど。1889年に起きたオーストリア=ハンガリー帝国の皇太子ルドルフと男爵令嬢マリー・ヴェッツェラの心中事件(マイヤーリング事件)を題材にしたクロード・アネの1930年の小説『うたかたの恋』を原作としている。日本語タイトルには『うたかたの戀』の表記もある[1]。
戦前の日本では、皇室のスキャンダルを扱った作品として検閲により上映禁止とされ、戦後1946年になって初めて公開された。
リトヴァク監督は1957年に、当時夫婦だったオードリー・ヘプバーンとメル・ファーラーを主演に起用し、テレビ映画『マイヤーリング』として再度映画化している[2]。
ストーリー
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キャスト
- ルドルフ: シャルル・ボワイエ - オーストリア皇太子。
- マリー: ダニエル・ダリュー - 男爵令嬢。
- シュテファニー: ヨランド・ラフォン - ルドルフの妻。皇太子妃。
- ラリッシュ伯爵夫人: シュジー・プリム
- エリーザベト: ガブリエル・ドルジア - ルドルフの母。皇后。
- フランツ・ヨーゼフ皇帝: ジャン・ダックス - ルドルフの父。オーストリア皇帝。
出典
- ^ a b c “映画 うたかたの戀 (1935)について”. allcinema. 2020年9月26日閲覧。
- ^ “映画 マイヤーリング (1957)について”. allcinema. 2020年9月26日閲覧。
関連項目
外部リンク
うたかたの恋
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「宝塚歌劇団によって舞台化された作品の一覧」の記事における「うたかたの恋」の解説
詳細は「うたかたの恋 (宝塚歌劇)」を参照 原作はフランスの作家クロード・アネ(Claude Anet)の同名小説(原題 Mayerling)。
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