一生懸命
一生懸命(いっしょうけんめい)とは、全力を尽くして物事に取り組む様子を表す言葉である。この表現は、努力や精進の姿勢を象徴し、個々の行動や挑戦に対する熱意を示す。一生懸命という言葉は、日常生活や職場、学校など、さまざまな場面で使用される。例えば、一生懸命に勉強する、一生懸命に仕事をする、一生懸命に練習するなど、目標に向かって全力を尽くす様子を表現する際に用いられる。
一生懸命
別表記:一所懸命
一生懸命(いっしょうけんめい)とは、自らの意思で物事にひたむきに取り組むことを意味する言葉である。「一所懸命(いっしょけんめい)」ともいう。副詞的にも用いる。
用例:「一生懸命に勉強する」「一生懸命働く」「一生懸命さが伝わる」
「一生懸命」は、「一所懸命」が変化した語である。「一所懸命」は、中世、武士が領主から賜った土地を生活のために命がけで守ろうとすることをいった言葉である。近世になり、単に命がけで物事にあたる意に転じた。それに伴い、「一所」が類音の「一生」と混用され、「一生懸命」に変化した。現在では「一生懸命」も「一所懸命」もともに用いられるが、「一生懸命」が口頭でも使用されるごく日常的な言葉であるのに対し、「一所懸命」はやや硬い文章語である。
「一生懸命」と似た意味の言葉に「必死」「一心」「一途」「真面目」がある。
「必死」は、「一生懸命」に比べ、より切迫した感じを与える。また「必死」は、「必死に抵抗する」「必死に耐える」など、よくない状況から脱しようとする場合に用いることが多い一方、「一生懸命」は前向きな文脈で用いることが多い。
「一心」は、一つのことを集中して行うことを意味し、本人の意図にかかわらず邪念がないということを含意する一方、「一生懸命」は自らの意思によってその状態を保つことを意味する(「先生の話に一心に聞き入る/先生の話を一生懸命聞く」「一心に泣く/一生懸命に泣く」)。「一途」は「一心」とほぼ同義であるが、「一途」はより長期間にわたってある気持ちを抱き続けるという場合に用いることが多い(「一途に愛する」)。
「真面目」は、誠実さをもって物事に取り組もうとすることを意味し、他者からの評価も伴って感じられるが、「一生懸命」は本人の主観的な気分である(「真面目に勉強しなさい/一生懸命勉強しなさい」)。
「一生懸命」と対義関係にある言葉には「投げやり」「いい加減」「遊び半分」などがある。
(執筆:稲川智樹)
いっしょう‐けんめい〔イツシヤウ‐〕【一生懸命】
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