『運命の力』とは? わかりやすく解説

『運命の力』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 12:28 UTC 版)

運命の力」の記事における「『運命の力』」の解説

リバス公のこの戯曲1835年マドリード上演されスペインで大評判、あるいは大スキャンダルとなった話題であったカラトラーバ侯爵美しい娘レオノーラインカ人の血を引く主人公ドン・アルバロとの恋が認められず、侯爵アルバロ短銃暴発死亡侯爵2人の息子ドン・カルロス、ドン・アルフォンソ兄弟が、父の復讐のためアルバロ付け狙うカルロスイタリア戦線陣中で、アルフォンソ修道院アルバロ返り討ち遭い女主人公エレオノーラ絶命寸前アルフォンソの刃に倒れアルバロは酷い運命を呪って崖から身を投げて自殺する、つまり主要登場人物全て死ぬという、当時としては陰惨極まりないであったこと、そしてアルバロ最期の言葉が「自分地獄からの使者だ、人類は皆滅びるがよい」という冒瀆的なものだったことが議論の的となったイタリア語への翻訳1850年出版されており、ヴェルディ読んだのはこのイタリア語版であった考えられる(彼は母国語以外ではフランス語解したものの、他の外国語不得手であった)。実は既に1852年1856年の2回、ヴェルディはこの戯曲をヴェネツィア・フェニーチェ劇場のための新作として検討したことがあったが、いずれの場合厳し検閲考えて作曲見送っていた(その結果椿姫』、『シモン・ボッカネグラ』がそれぞれ誕生している)。これまで母国の上作品散々検閲悩まされてきたヴェルディにとって、先述通り検閲上の心配が低いと考えられロシアで(イタリアで上演許可がおりにくいような)冒険的新作発表したいというのも自然な考えだっただろう。

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