『プロムス』とは? わかりやすく解説

『プロムス』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 01:56 UTC 版)

シェイクスピア別人説」の記事における「『プロムス』」の解説

ことわざ比喩警句定型挨拶文などを集めた1655篇の手稿からなる慣用表現と上品語の宝庫』("Promus of Formularies and Elegancies"、略称『プロムス』)と題され雑記帳19世紀発見された。自作断章含まれてはいたが、大半は他の文学者引用であった出典には、セネカホラティウスウェルギリウスオウィディウスといったギリシア・ローマ古典文学者や、ジョン・ヘイウッド(John Heywood)の"Proverbs"(1562年)、モンテーニュの『エセー随想録)』(1575年)、その他フランスイタリアスペインの文学者が含まれる。エドワード・トンプソン卿(Edward Maunde Thompson)は、この『プロムス』(最終部分を除く)はベーコンの手になるものだと結論下した実際原稿115の裏にはベーコン署名がある。この雑記帳の内、原稿日付入れられているのは3枚目(1594年12月5日)と32目(1595年1月27日)の2箇所だけである。『プロムス』中に書き込まれ表現多くが、シェイクスピアファースト・フォリオにおいても使用されている。以下、若干の例をあげる。 So I say both of Galen and Paracelsus.ペーローレス「ガレノスパラケルスス口を揃えて」 — 1603年1605年作『終わりよければ全てよし第2幕第3場 Galens compositions not Paracelsus separations. — 『プロムス』84目裏 Then may I set the world on wheels, when she can spin for her living.(ラーンス「あの女糸車を回す仕事をしてくれればうまくいくな、金は天下の回りものってくらいだからな」) — 1589年1593年作『ヴェローナの二紳士第3幕第1場 Now toe on her distaff then she can spynne/The world runs on wheels. — 『プロムス』96目裏 O, that right should o'rcome might. Well of sufferance, comes ease.(女主人「ああ、無理を通せば道理引っ込むってやつかしらね。まあ、人生苦もありゃ楽もあるでしょうよ」) — 1589年1593年作『ヘンリー四世 第2部第5幕第4場 Might overcomes right/Of sufferance cometh ease. — 『プロムス』103目表 正統派研究者の見解としては、これらの語句上記の例を見て分かる通り極めてありふれたものであり、全く別の人物によって書かれた『プロムス』と正典の中でこれらが同時に使われていたとしても不思議なことではない。

※この「『プロムス』」の解説は、「シェイクスピア別人説」の解説の一部です。
「『プロムス』」を含む「シェイクスピア別人説」の記事については、「シェイクスピア別人説」の概要を参照ください。

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