『ナルニア国物語』での役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/06 14:50 UTC 版)
「アスラン (ナルニア国ものがたり)」の記事における「『ナルニア国物語』での役割」の解説
アスランは『ライオンと魔女』で初めて登場する。アスランはまずビーバーさん(英語版)によって言及され、ビーバーさんはペベンシー家のこどもたち(ピーター(英語版)、スーザン(英語版)、エドマンド(英語版)、ルーシィ(英語版))に「アスランが動きはじめた」ことを伝える。ビーバーさんはアスランをナルニアのまことの王であり、(アダムのむすこ、イブのむすめとして)こどもたちは白い魔女の暴君的な支配を終わらせるのを助けるために選ばれたのだ、と説明する。エドマンドは、最初にナルニアを訪れた時に魔法のプリン(原語版ではターキッシュ・ディライト)を食べたことによって白い魔女に魅了されており、兄弟を裏切って白い魔女に密告する。エドマンドが救出された後、白い魔女は裏切りのためエドマンドの処刑を要求する。アスランはエドマンドの代わりに自らが処刑されることを申し出て、魔女は石舞台の上でアスランを処刑する。しかしながら、アスランは死からよみがえり、信奉者を勝利に導き、たたかいの中で魔女を殺し、魔女が石に変えていた囚人を解放し、ペベンシー家のこどもたちをナルニアの王と女王とする。 『カスピアン王子のつのぶえ』では、アスランはナルニアの正当な王であるカスピアンが王位を強奪したおじのミラーズを倒し、ナルニアに自由を取り戻すのを助けるために、ペベンシー兄弟を彼らの世界からナルニアへと連れ戻す。 『朝びらき丸 東の海へ』は東の果てにあるアスランの国を探すカスピアン王の航海の旅を描く。エドマンドとルーシィ・ペベンシーはいとこで扱いにくいユースチス(英語版)と共にナルニアへと運ばれる。この旅のひところで、ユースチスは魔法にかかり竜となる。アスランはユースチスを魔法から救い出す。アスランはまた様々な危険に直面する航海者らを導く。彼らが世界の果てに到着すると、アスランは子ひつじとして姿を表わし、続いて普段のライオンの姿に戻る。アスランはリーピチープ(もの言うネズミ)にアスランの国への道を示す。 『銀のいす』では、アスランはユースチスと彼のクラスメートのジル(英語版)をナルニアへ送る。アスランはジルに、彼女とユースチスがカスピアン王のむすこリリアン王子(英語版)(何年も前に行方不明となった)を探す冒険の旅を任されていると説明し、旅を導く4つの「しるべ」を与える。アスランは物語の最後までこれ以上登場しないが、彼のしるべが冒険の旅の要となる。アスランがユースチスとジルを彼らの世界に戻した時、アスランは彼らの学校のいじめっ子をこわがらせるために自らの姿をいじめっ子達に見せる。 『馬と少年』は、ピーター王、スーザン女王、エドマンド王、ルーシィ女王の治世中に起こる。『馬と少年』全編にわたるアスランの影響は最初は登場人物達から隠されている。こっそりと、アスランは赤ん坊のアーケン国(英語版)のコール王子を敵から救い出し、カロールメン(英語版)人の漁師の手に託す(漁師はコール王子を奴隷とし、シャスタと呼んだ)。知恵のないライオンを装ったアスランはシャスタともの言う馬ブリーを追い掛け、旅の道連れ(アラビス(英語版)とフイン)に出会わせる。彼らは、シャスタとブリーと同じように、カロールメン国からナルニアへと逃れているところである。猫の姿で、アスランは昔の王たちの墓においてシャスタを慰める(しかしライオンとして、アスランはシャスタをジャッカルから守る)。攻撃が差し迫ったアーケン国への警告が間に合うようにブリーとフインが辿り着けるように彼らを追い掛けたのはアスランである。アーケン国への攻撃が破られた後、アスランは攻撃者であるカロールメンのラバダシ王子をロバに変えた。この「症状」を治療するためには、ラバダシはタシバーンにあるカロールメンの神タシの神殿にいなければならない。 『魔術師のおい』では、アスランによるナルニアの創造、アスランによるナルニアの最初の王と女王の戴冠、動物の一部にしゃべる力を授ける物語が語られる。アスランは2人の主要登場人物、ディゴリー・カーク(英語版)とポリー・プラマー(英語版)に、邪悪な魔女ジェイディス(後に白い魔女となる)がナルニア人に大いなる脅威を与えるだろうと伝える。アスランはディゴリーとポリーに、ナルニアに植えられた時にジェイディスからナルニアを守護することになる魔法のリンゴを探す冒険の旅を課す。 『さいごの戦い』はナルニア世界の終焉の物語である。アスランは物語の終盤まで登場しない。ユースチス・スクラブとジル・ポールは命懸けで戦うチリアン王らを助けるためにナルニアへ運ばれる。ナルニア人は攻撃者によって楽園と通じるステーブルドア(英語版)を通ることを余儀なくされる。アスランはピーター王やその他のナルニアの友と友にそこにいる。そして、ナルニアは滅ぶ。アスランはピーター王にナルニアへの扉を閉めるよう命じ、彼らをアスランの国(まことのナルニア)へと導く。ディゴリー、ポリー、ピーター、エドマンド、ルーシィ、ユースチス、ジルは彼らが(彼らの世界では)死んでおり、アスランの国へと移されたことを知る。
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