「3強」対「Bグループ」、拡大する戦力差
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 22:54 UTC 版)
「2018年のF1世界選手権」の記事における「「3強」対「Bグループ」、拡大する戦力差」の解説
この年は上位3チーム(メルセデス、フェラーリ、レッドブル)とそれ以下のチームとの戦力差の大きさが顕著になり、それら上位勢は「3強」「トップ3」などと称された。一方それ以外の中団グループは戦力が接近しているものの3強に対しては遠く及ばないため、「Bグループ」「Bリーグ」などと称される中団グループの間では事実上の最上位であるコンストラクターズ4位・ドライバーズ(ランキング及び各レース予選・決勝の)7位(8位)の通称「ベスト・オブ・ザ・レスト」を争う戦いが繰り広げられた。 そのBグループの中でもコンストラクターはルノー、ハース、フォース・インディアが抜きん出ており、この3チームが「ベスト・オブ・ザ・レスト」を争う展開となった。ルノーはこの3チームの中で純粋な速さは一歩劣ったものの安定して入賞を重ねたためコンストラクターズ4位を獲得。ハースはシーズン前テストの結果から速さが期待されていたものの、チームのピット作業ミスやドライバーの危険走行によるペナルティなどで速さを生かせず、評判も下げる結果となった。フォース・インディアはコンストラクターズポイント剥奪によってランキングは大きく下がったものの(後述)、一発の速さを見せルノー・ハースと対等に戦い、来年以降に期待を残した。そしてドライバーズランキング7位はこの3チームそれぞれのドライバーであるニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)の3人が最終戦まで争ったが、僅差でヒュルケンベルグが7位を獲得した。 これに対し、4位争いになかなか絡めなかった「Bグループの中のBグループ」と言える状況だったのがマクラーレン、トロ・ロッソ、ザウバーの3チームであり、この中で前年最下位だったザウバーはアルファロメオの支援を得たことによりレースパフォーマンスが大幅に向上、新人であるシャルル・ルクレールの活躍も相まって度々のQ3進出や入賞を果たし、大いに注目を浴びた。 唯一このBグループから大きく離されたのがウィリアムズで、前年をもって引退したベテランのフェリペ・マッサの後任について多くのドライバーがシートを争っていたが、1月16日にセルゲイ・シロトキンがレギュラードライバー、2010年までF1に参戦していたロバート・クビサがリザーブドライバーとしてそれぞれ起用されることが発表された。前年デビューのランス・ストロールによる入賞のおかげで何とかノーポイントは避けられたが、マシン開発の失敗により、前年までのBグループをリードする存在から転落。経験豊富なドライバーが不在による迷走もマイナスに働き、開幕からシーズン終了まで予選Q1落ち及びテールエンダーの常連と化し、Bグループの争いに加わることなくまさかのランキング最下位でシーズンを終えた。 なおマッサの引退により、1970年のエマーソン・フィッティパルディから続いていたブラジル人F1ドライバーがこの年は不在となった。
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