「独自の戦い」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 11:42 UTC 版)
泡沫候補・弱小候補が行う選挙活動を表現するために報道機関が用いる慣用句として、「独自の戦い」という表現が用いられることがある。転じて、主流・本筋とはかけ離れた方向・距離・観点において独特の活動を行うことを揶揄して用いることもある。 選挙に関する報道においては公平性が求められ、報道機関は全ての立候補者氏名や政党名、肩書き、その所信などを報道することが求められる。 しかし、いわゆる泡沫候補については有権者の関心が非常に低いばかりではなく、その選挙活動が、特に独特な主義・主張を掲げている場合や、売名目的などの本来の選挙制度の趣旨から逸脱していると考えられる場合も少なくない。そこで、限りある紙面や放送時間をこれらの候補者に費やすことは適当ではないとして、報道機関の裁量(編集方針)として、主な候補者と泡沫候補・弱小候補については取扱いについて軽重をつけているのが実情である。 このような事情から、泡沫候補・弱小候補については最低限必要とされる形式的な公平を保ちつつ、出来うる限り簡潔な表現を用いて報道することとなる。 また、泡沫候補においては所属政党が無い場合や、従前の政治活動や経歴が不明瞭であることも少なくない。また、選挙ポスターを貼らない、街頭演説を行わない、選挙公報の原稿を提出しない、顔写真を公表しない、政見放送を申し込まない(政党所属候補以外の政見放送が流されない衆議院議員総選挙を除く)等、報道機関としても選挙活動の状況について把握できない場合もある。 そこで、このような候補者について文字通り「独自・独特の観点や価値観で立候補し選挙活動を行っている」という意味を表し、且つ、短く簡潔に表現した慣用句として「独自の戦い」が用いられている。
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