「撰時抄」とは? わかりやすく解説

「撰時抄」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 23:32 UTC 版)

日蓮」の記事における「「撰時抄」」の解説

日蓮蒙古襲来深く受け止めその意味思索した。その結論記したのが文永の役翌年建治元年1275年)に著した「撰時抄」である。そこでは、蒙古襲来日本国法華経行者迫害する故に諸天善神日本国罰した結果であるとし、法華経従わない鎌倉中の寺や鎌倉大仏焼き払い禅僧念仏僧を由比ヶ浜ことごとく処刑せよ述べている。 また、法華経従わないばかりか真言僧が敵国降伏祈祷をしているので日本滅亡やむなしという悲観的な様子伺える。一方で日蓮は、蒙古襲来などの戦乱危機日本妙法流布する契機となると述べている。 「撰時抄」で日蓮「時」中心に仏教史論じ末法釈尊の「白法」が隠没し、それに代わって南無妙法蓮華経の「大白法」が流布する時代であるとする。すなわち日蓮弘通する南無妙法蓮華経従来仏教超越した教であることを明確にしている。 さらに「撰時抄」では仏教史記述通して念仏・禅真言対す破折なされるだけでなく、それまで示されることのなかった台密破折示されている。天台宗密教化をおし進めた第3天台座主慈覚大師円仁794年864年)を五大院安然841年915年?)・恵心僧都源信942年1017年)と並べて師子の身の中の三虫」と断ずる東密真言宗)だけでなく台密天台宗)までも破折対象にしているのが「撰時抄」の大きな特徴となっている。その上で日蓮自身について日本第一行者」「日本第一大人」「一閻浮提第一の智人」との自己規定見られる

※この「「撰時抄」」の解説は、「日蓮」の解説の一部です。
「「撰時抄」」を含む「日蓮」の記事については、「日蓮」の概要を参照ください。

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