「撮り足し」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 02:29 UTC 版)
降りしきる雨の夜、いしだを抱き立ち尽くす緒形の姿は、映画のキービジュアルとなり、ポスター(撮影朝倉俊博、デザイン小島武)等に使用された。映画もここで終結するように見えるが、エンドマークが出ないのは、岡田茂東映社長から「おい工藤、東映の映画で、これで終わるってのはおかしいやないか。もっと見せろ!」とアクションを大幅に増強するようにと命令が下ったため。このため渾身の演技で映画を一旦退場した泉谷が、復讐のため緒形の前に現れ、大バトルを繰り広げるという展開が発案され追加撮影が行われた。こうした事情で第一部と第二部みたいな構成を持つ映画となった。仙元に対して「勘弁してな」と詫びる工藤が可哀そうで仙元は「監督のためならやりますよ」と毅然と答えた。 一方で、一連の復讐劇はシーン100~123としてシナリオ準備稿の段階から存在しており、執筆した神波自身「バランスの悪い構成」と2011年のイベントで述懐している。 また、カーチェイスについてもクランクイン(3月7日)より前の2月18日に和泉聖治監督『オン・ザ・ロード』の参考試写が行われており、その縁で「スリーチェイス」の福田伸、竹内雅敏が「野獣刑事」本編のスタントも担当することとなった。大阪梅田ほか繁華街での暴走カーチェイスは、許可が降りるはずはないため、無許可によるゲリラ撮影。 泉谷が立てこもるのは千里の新興住宅地とも楠葉住宅地とも言われている。
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