「岡本夢路」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 16:13 UTC 版)
(おかもとゆめじ) 高校の女子生徒、岡本夢路の物語。 岡本 夢路 (おかもと ゆめじ) 長い黒髪と大きなリボンが特徴。常にポーカーフェイスであるが、妄想癖が激しく、幸せな情景を見ると、必ずその情景が悲劇となる様を詳細に想像し、「…なーんてね……フフ…」と独り言を呟きながら笑みを浮かべる。棒のついた飴をなめながら歩いている女児がいれば、転んで倒れた拍子に棒が咽喉に突き刺さって吐血する様を想像し、クリスマス間際に煙突がある家を見かければ、サンタクロースに扮して煙突から居間に現れようとした父親が誤って首の骨を折って死亡する様を想像し、バレンタインに友達が彼氏に贈るべく作ってきたチョコレートを見れば、そのチョコレートを足蹴にして破壊するようを夢見、鯉のぼりが立っているのを見れば、支柱を折って倒して家族を下敷きにすることを夢想し……など。 上記のような想像をしない場面は、全く描かれていない。そのため現実世界での振舞いはほぼ不明だが、人物紹介によると「表面上おっとりと振舞っている」。ある程度、親しい友人はいるようで夢路の妄想後の「…なーんてね……フフ…」の呟きに対しては、しばしば友人から「…夢路…?」という軽いツッコミが入る。 最終回では、看護婦になり、患者を恐怖に陥れていた(実際に悪行をした描写はないが、彼女の残酷な妄想は患者にしっかり伝わっている模様)。 同作者の「脳髄ジャングル」にほぼ同じ容姿の少女(名前不明)の霊が登場した。参考までに記すと生前、彼女は他人の顔色をうかがい、不本意ながら笑顔で過ごしていた自分に嫌気が差して自殺に及んだ。夢路の不謹慎な妄想もそんな外面を繕うギャップから生まれたのかもしれない。 岡本 夢人 (おかもと ゆめと) 夢路の弟で中学生。 不幸な情景を見ると、その情景が幸せな方向に転換する様を詳細に想像し、その後に再び現実を見つめ、「…なーんて事にはならないもんな……世の中って儚いよな…」とため息をつく。姉と同様に妄想癖が激しいが、その傾向は正反対であるといえる。 しかし善人というわけでもなく、自転車で子供をひいた後に「子供はごく軽傷で、お互いの不注意をわびあって和解する」という楽観的な妄想をしつつ、現実には重傷を負った子供をその場に放置して逃げ去る、といった看過できない悪行をしたりしている。 初登場から連載終了まで、夢路と夢人が同じ話で絡んだ事は一度もない。
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