「大阪」と「東京」の対立
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「日本維新の会 (2012-2014)」の記事における「「大阪」と「東京」の対立」の解説
党運営や日銀人事等について、主として大阪維新の会の流れを汲む議員や大阪の共同代表の橋下徹、幹事長に松井一郎など大阪で職務を遂行する国会議員以外の党員などのグループと旧太陽の党系の所属議員などのグループで各立場ごとに意見が割れる事態が再三起きた。かつ実際には厳密に党所属議員がグループ化されているわけではなく、個々の議員が多様な主張を勝手に繰り返す四分五裂の事態となっていた。党内対立が結党して初めて望んだ国政選挙の段階ですでに起き「石原外し」の動きさえ出る程になっていたとされ、その後に渡って深い溝ができていった。特にメディアでは、元「大阪」系と旧「太陽」系の対立が取り上げられている。特に、当党所属の国会議員で元宮崎県知事の東国原英夫は、テレビ朝日の番組で「司会者から「東国原氏は西軍(大阪組)ですよね」と聞かれると「もちろんです」と即答」したと産経新聞に報じられている事や、当党とは直接関係がないものの橋下、松井の両名の首長としてのブレーンである大阪府市統合本部特別顧問の古賀茂明と東国原からは、それぞれ、旧「太陽」との合併を「作戦として失敗だった」や「旧太陽と合併すべきではなかった」という声が出ており、橋下に対して合併をすることを決断したことへの批判もなされている。政策的にも維新の会の主張する政策については、維新のブレーンの一人である竹中平蔵の意見が採用されていることが多いと言われているが、これについても、旧「太陽」系の各議員は郵政民営化をめぐって自民党を離党した経験のある議員(平沼赳夫、藤井孝男)がいる事等からくる対立もあり批判的であるという事であり、石原慎太郎もこの党そのものが野合であることを仄めかしているという。日銀人事についても日銀総裁について橋下は「まず、民間人から人材を探るのが維新の会の哲学」であるとして、学習院大学教授の岩田規久男を起用すべきだとしていたが、国会議員団側は政府・与党が提示したアジア開発銀行総裁の黒田東彦がベストと国会対策委員長の小沢鋭仁が評したほか、ある国会議員からは「橋下氏は口を出さないでほしい」という声も出たとされている。これについて橋下は怒りのメールを国会議員団に送るなどした。最終的には小沢が陳謝する形で決着が図られたが、東京の国会議員団と大阪の橋下らとの間での対立も起きている事がわかる。これは、毎日新聞によれば「国会の中の相場観で動いたら維新の意味がない。あっという間に国民からそっぽを向かれる」と考える大阪側に対し「国民世論だけで決めては道を間違える」と考える東京側との対立の表れであるという。この他、「大阪」と「東京」の対立として、「東京」が「世論頼み・橋下頼み」がちらつく「大阪」主導の2013年夏の参院選の選挙準備の遅さに不満を募らせているという事実もある。このような対立について橋下は、2013年3月25日に開いた東京と大阪を結んだテレビ会議による党執行役員会において、「東京と大阪のコミュニケーション不足が言われている。」とその事実があることを認めている。
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