「すき家」店舗の一時閉店・深夜営業休止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:06 UTC 版)
「ゼンショー」の記事における「「すき家」店舗の一時閉店・深夜営業休止」の解説
2014年3月下旬からすき家の一部店舗が一時的に閉鎖され、その原因が「店舗の人員不足」であると一部のネットニュースなどが報じた。その要因として深夜帯に店員1人で営業する(ワンオペ)店舗があり、これに加えて、同年2月14日より発売を開始した「牛すき鍋定食」が店舗での仕込みに非常に時間がかかり、厨房が回らなくなっているのが理由だと報じられた。 これらの報道について、ゼンショーの広報室はITmediaの取材に対し、一時的な閉店は厨房の強化を中心とした改装作業によるものが基本であり、人員不足による一時的な閉店は「常時抱えている問題」と認識した上で、牛すき鍋定食の提供開始に関連したものではとの指摘には「ファストフード店として手短に仕込み・提供できるような商品を開発し、実験店舗で確認した後に展開している」と回答しており、一連の報道を一部否定している。 ゼンショーHDは2014年4月17日で「『すき家』の職場環境改善に向けた施策について」と題したニュースリリースを発表、すき家を全国7地域に地域分社化することを軸とした労働環境の改善策を発表した。このリリースの中で「殊に本年2月から3月にかけて、流通産業全体に及ぶ折からの人手不足と、仕込みにこれまで以上の手間を要する新商品の導入にともない、『すき家』従業員の負担増が深刻化した」と、牛すき鍋定食の提供開始が従業員の負担増となり、店舗の一時閉店の遠因になったことを認めている。24時間営業を止め深夜営業を休止して営業再開した店舗もある。 ゼンショーHDは2014年9月30日で「『すき家』の労働環境改善に向けた改革の進捗について」と題したニュースリリースを発表。2014年9月30日現在で24時間営業を実施していた1843店舗のうち、589店舗は複数の従業員を配置して深夜における勤務体制を確立した上で同年10月1日以降も24時間営業を継続する。1人勤務が完全に解消できない店舗のうち、87店舗は曜日により深夜営業を休止、残る1167店は全曜日で深夜営業休止とした。その後は労働環境を改善することで人手不足を解消し、2016年12月時点で深夜営業休止中の店舗は127店まで縮小し、休止していた約9割の店舗で深夜営業を再開した。 しかし、一部の地域において、引き続きワンオペの時間帯が残存し、2022年1月に愛知県名古屋市内の店舗でワンオペ勤務中の従業員が死亡する事故が発生した。これを受けて、すき家は同年6月末までに全時間帯において、複数勤務とし、ワンオペ体制を解消することを同月1日に発表した。
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