《賃借》の正しい読み方
「賃借」の正しい読み方
「賃借」は基本的に「ちんしゃく」と読む。ただし「ちんがり」と読む場合もある。この場合「賃借り」の略記として扱われていることになる。「賃借」の意味解説
「賃借」とは、一定額の金銭等(以下「賃料」とする)を支払って、他人の物を借りる行為を指す言葉である。従って、無償で他人の物を借りる場合に「賃借」を使用することは誤用にあたる。なお法律上「賃借」する際に支払う賃料は金銭に限定されておらず、例えば、野菜等の農産物を賃料とする合意も有効である。しかし、現代において、賃料が金銭以外とされることは稀である。また「賃借」と「賃貸」は混同されがちだが「賃貸」の意味は、賃料を受領して自分の物を他人に貸すという行為を指す言葉であり、明確に意味が異なる。また「売買」と違い「賃借」は賃借人に借りている物の所有権は移転しない。なぜ「賃借」と読むのか・理由
「賃借」を「ちんしゃく」と読む理由については、「賃」と「借」の漢字の意味が関係している。「賃」を「ちん」と読む場合には、報酬や代償として支払われる金銭という意味があり、「借」を「しゃく」と読み場合には、かりるという意味がある。従って、賃料を支払って他人の物を借りる行為を指す言葉である「賃借」は「ちんしゃく」と読む。「賃借」の類語・用例・例文
「賃借」の類語としては、「借りる」が一般的である。ただし、「借りる」の場合は無償・有償を問わず使用することが可能である。「賃借」の用例・例文としては、「近所の人が所有してる農地を賃借して、耕作をしている。」「他人の家を賃借しているが、賃貸借契約書は作成していない。」「農地を賃借するためには、当事者間の合意だけではなく、農地法上の許可を得てはじめて法律上の効力が生じる。」「実家は親が所有していると思っていたが、実は近所の人から賃借していたと初めて知った。」「不動産を賃借して住んでいたが、賃料を滞納していたので、大家から退去を求められている。」「事業を開始するにあたって、初期費用を抑えるために賃料の安い物件を賃借した。」「賃借していた倉庫の賃料が値上がりすることとなり、退去するか継続使用するか検討している。」等が挙げられる。「賃借」の英語用例・例文
「賃借」の英語表現としては「rent」が適切である。「borrow」にも借りるという意味はあるが、無料で借りる場合に使用される言葉なので、「賃借」の英語表現にはあたらない。「rent」の用例・例文としては、「He is going to rent a home(彼は家を賃借した)」「You can rent an apartment provided by your company(君は社宅を賃借することが出来る)「I rent a storehouse in the surburbs (私は郊外に倉庫を賃借している)」「I rent a parking by the month (私は駐車場を月極で賃借している。」等が挙げられる。- 《賃借》の正しい読み方のページへのリンク