《嘉》の正しい読み方
「嘉」の正しい読み方
「嘉」は、「カ」「よ(い)」「よみ(する)」と読む。人名用漢字として「ひろ」「よし」「よしみ」「よみし」などの読み方も認められている。「嘉」の意味解説
「嘉」とは、「よい。すばらしい。めでたい。りっぱな。よみする。ほめる」などの意味。漢字の成り立ちは、神や先祖を祭る祭祀用の楽器「壴」と農具のスキを表す「加」の組み合わせとなり、豊作の儀礼を示すものとして「よい、めでたい」などの意味につながった。縁起のよい日を「嘉日」、味のよい料理を「嘉肴」、よい言葉と立派な行いを「嘉言善行」などと言う。また、縁起のよい意味を持つ漢字であることから、人名としても用いられている。なぜ「嘉」と読むのか・理由
「嘉」を「カ」「よ(い)」「よみ(する)」と読むのは、常用漢字表の音訓読みとしてその読み方が示されているため。また、「ひろ」「よし」「よしみ」「よみし」などと読むのは、「嘉」が人名用漢字として認められているから。人名用漢字とは、戸籍上で使用することが認められているもので、常用漢字以外に定められた漢字をいう。「嘉」はその中の一つで、1951年から人名用漢字として使用することが可能になった。「嘉」の類語・用例・例文
「嘉」の類語には、喜ぶ、祝う、めでたいといった意味の「喜」「歓」「慶」「祝」「欣」「賀」、褒めるといった意味の「賞」「頌」などがある。「嘉」の用例としては、「そんな人間関係を、人間同士の乾いたつながりを、ぼくは嘉しとするんですがねえ。たとえば水族館に行くとします(「凡人凡語」梅崎春生)」、「西は玄白の熱心を嘉するように、二、三度頷いた(「蘭学事始 」菊池寛)」、「然し私は、叔父の不在が私のある種の計画に願ってもない好条件を生むことになるので、いささか嘉すべき道義的な想念の萌芽を文句なしにもみつぶしてしまったのだ(「狼園」 坂口安吾)」、「事を為すに国家観念より打算するもはなはだ嘉すべきことであるなどがある(「自警録」 新渡戸稲造)」などがある。
「嘉」の例文には、「嘉という字には前向きなイメージがあるので名前によく用いられる」、「嘉は14画の漢字で部首は口である」などを挙げることができる。
「嘉」の英語用例・例文
「嘉」は人名用漢字であり固有名詞となるため、英語で表現する際は、観光庁の示すガイドラインに基づいてローマ字表記とする。すなわち、「Hiro(ひろ)」、「Yoshi(よし)」、「Yoshimi(よしみ)」、「Yomishi(よみし)」などとなる。また、「嘉」を「よしとする・ほめる」といった意味で用いる場合の英語表記は「approve」となり、用例としては「We approve it.(朕之を嘉す)」などが挙げられる。
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