《喘鳴》の正しい読み方
「喘鳴」の正しい読み方
「喘鳴」の正しい読み方は「ぜんめい」である。「ぜいめい」は本来ならば誤った読み方であるが、ぜいぜいいう呼吸音のイメージから医療関係者の間などでも「ぜいめい」と読む人が多く、慣用的な読み方として広く定着しているため、現在では誤りとされないことの方が多い。しかし辞書などの見出し語では、今でもほとんどが「ぜんめい」となっている。「喘鳴」の意味解説
「喘鳴」とは、生物が呼吸をする時に、のどのあたりから「ぜいぜい」「ひゅーひゅー」などといった異常な音がすること、またはその音自体を指す言葉である。「喘鳴」が起きる主な原因としては、上気道に痰がひっかかったり、気管支喘息の発作や、異物を誤飲したりすることなどによる。そういった原因によって狭くなった気管や気管支を無理に通ろうとした空気が振動し、笛のようにのどが鳴り、音が発生する。聴診器などを使用しなくても、容易に耳で聴きとれるほどの音のことを言う。なぜ「喘鳴」と読むのか・理由
「喘鳴」の「喘」の字には、「あえぐ・息切れする」「せく・ぜいぜいする・せきこむ・せき」の意味があり、訓読みは「あえ(ぐ)・せ(く)・せき」、音読みは「ゼン・セン」である。そこに「なく」「声を出す」「なる・なりひびく・ならす」の意味を持ち、訓読みで「な(く)・な(る)・な(らす)」、音読みで「メイ」の「鳴」の字を合わせることで「喘鳴(ゼンメイ)」となる。「喘鳴」の類語・用例・例文
「喘鳴」は医療が関わる場面で使用されることが多く、用例としては以下のようなものになる。・「気管支喘息は、発作性の呼吸困難や喘鳴を引き起こすのが特徴の呼吸器疾患です」・「子供が喘鳴を起こし始めたので、慌てて病院へ連れて行った」・「彼のひどい咳と喘鳴は、見ているこちらまで苦しくなるほどだった」「喘鳴」の類語は、熟語においてはほぼ無い。言い換えるとしても、「のどがひゅーひゅー鳴る」「ぜいぜいと呼吸音を立てる」といった、「喘鳴」の代表的な音をそのまま表すような文章になることがほとんどである。「喘鳴」の英語用例・例文
「喘鳴」の英語表現は、表現する内容によって複数存在する。使い方の一例とともに以下に記載する。・「wheeze」…「wheeze heavily(とても苦しそうに息をする)」・「wheezing」…「Symptoms include wheezing, coughing, tightness in the chest, shortness of breath, and rapid breathing.(症状には、喘鳴、咳、胸の圧迫感、息切れ、呼吸促迫がある)」・「stridor」…「Stridor is caused by obstruction of air passages.(喘鳴は気道の障害から生じる)」・「death rattle」…(死前喘鳴。臨終時の喘鳴のこと)「He could only wait for an old man's death rattle.(彼は老人の死前喘鳴を待つことしかできなかった)」- 《喘鳴》の正しい読み方のページへのリンク