岡山空港
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/15 06:05 UTC 版)
概要
旧岡山空港は岡山市南部にあり、1,200mの滑走路を有していたが、地形的に滑走路の延長が困難であった。このため1988年に、2,000mの滑走路を有する新空港が岡山市北西部の山林を切り開いて建設された[3]。その後、滑走路は二度に渡って延長され、3,000mの滑走路を有する空港となった。旧岡山空港は岡南飛行場へと名前を変更し、セスナ機など小型機専用の空港として存続している。
岡山−東京便は東海道・山陽新幹線と競合しており[4]、利用客の駐車場を無料にするなどの対応策を採っている[注 1]。
FAZ(輸入促進地域)にも指定されており、航空貨物ターミナルも有し、旅客だけでなく航空物流の活性化を図っている。
2014年(平成26年)3月30日に日本航空、同年10月26日に全日空がそれぞれ1往復増便して両社6往復となり、東京線は開港以来最多となる12往復となったが、2015年(平成27年)10月の秋ダイヤでは日本航空・全日空両社ともに各1往復減便することとなり東京線は10往復に戻っている。
統計
利用者数
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年間利用客数は、国内1,197,034人、国際157,476人(2014年度)[2]。2008年(平成20年)度では123万1000人で、滑走路拡張にあたって1997年(平成9年)度に岡山県が2011年(平成23年)度の予測値とした121万3000人を1万8000人上回り、新設・拡張時の需要予測を超えた数少ない事例とされている[5]。なお、実際の2011年度の利用者数は予測から6万人近く上回る127万人であった[6]。国内線は東日本大震災の影響で微減であったが、国際線が好調だったことで前年を上回っている。
歴史
- 1981年(昭和56年)3月 - 第4次空港整備5か年計画に組み込まれる。同年12月より建設工事開始[7]。
- 1988年(昭和63年)3月11日 - 岡山市日応寺に開港。滑走路は2,000 mであった[1]。
- 1991年(平成3年)6月3日 - 初の国際定期便として大韓航空のソウル線が就航開始。
- 1993年(平成5年)3月25日 - 滑走路を2,500 mに延長、エプロン拡張、国際線ターミナルが供用開始される[3][8]。
- 1994年(平成6年) - TIサーキット英田(現・岡山国際サーキット)で開催されたF1パシフィックグランプリの車両輸送のため航空貨物便が運航される。当時の2,500m滑走路の制約により最終目的地まで必要な燃料が積載できず、新千歳空港にて燃料補給して離日した。
- 1995年(平成7年)1月18日 - 前日に発生した阪神・淡路大震災により山陽新幹線が運休したため、新幹線が復旧する4月まで大阪国際空港行きの臨時便が運航されたほか、東京線もジャンボ機主体で運航された[7]。
- 1998年(平成10年)10月1日 - 空港貨物ターミナル完成、エプロン拡張[7]。
- 2001年(平成13年)10月4日 - 滑走路を3,000 mに延長[7][1]。
- 2002年(平成14年)10月1日 - 東京線に日本航空が就航。従来から就航していた全日本空輸と合わせ、かねてより望まれていたダブルトラックが実現する[7]。
- 2005年(平成17年)6月1日 - 国内線ターミナル拡張[7]。
- 2006年(平成18年)4月1日 - 運用開始時間を午前7時に変更。日本航空、全日本空輸とも始発便の繰り上げを実施。
- 2007年(平成19年)7月28日 - 中国東方航空による北京・大連線が就航(2011年10月30日から運休)。
- 2008年(平成20年)4月26日 - 香港エクスプレス航空による香港線が就航(同年8月30日から運休)。
- 2010年(平成22年)3月25日 - 6番スポット搭乗橋とパッセンジャーボーディングブリッジ(PBB)供用開始。
- 2011年(平成23年)7月1日 - 第1駐車場(288台)有料化。
- 2012年(平成24年)8月9日 - 全日本空輸が専用ラウンジ「ANAラウンジ」を開設。
- 2013年(平成25年)
- 2015年(平成27年)2月20日 - ユナイテッド航空のグアム線が運休。
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)9月17日 - ソーシャルエア19便滑走路オーバーラン事故が発生[要出典]。
- 2018年(平成30年)3月10日 - 開港30周年を記念して「岡山桃太郎空港」の愛称を制定。これまで有料であった送迎デッキを無料化[14][15]。
- 2019年(平成31年)2月15日 - 日本航空が専用ラウンジ「サクララウンジ」を開設。
- 2023年(令和5年)11月15日 - 自衛隊戦闘機の離着陸演習を初実施。
注釈
出典
- ^ a b c “岡山空港”. 管内空港の現況と出先機関. 国土交通省大阪航空局. 2015年10月1日閲覧。
- ^ a b 『管内空港の利用状況概況集計表(平成26年度速報値)』(PDF)(プレスリリース)国土交通省大阪航空局 。
- ^ a b 阿部宏史、谷口守、中川拓哉「地方空港・東京線の運行ダイヤ改善が空路利用促進に及ぼす効果」『土木計画学研究・論文集』第18巻、土木学会、2001年、653-659頁、doi:10.2208/journalip.18.653。
- ^ 競合状況については山陽新幹線#利用状況を参照。
- ^ “岡山空港、需要予測上回る 利用しやすく1万8000人分”. 読売新聞: 大阪版. (2010年3月10日)
- ^ 『平成23年度岡山空港利用実績について』(PDF)(プレスリリース)岡山県航空企画推進課、2012年4月13日 。
- ^ a b c d e f “岡山桃太郎空港のあらまし(令和5年度)”. 2023年7月13日閲覧。
- ^ “3月25日から供用 岡山空港の増強工事完成”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1993年1月13日)
- ^ 岡山=台北路線 運休のお知らせ(2014年8月8日時点のアーカイブ) エバー航空 2014年8月4日付
- ^ 香港航空:岡山空港に定期便就航 来月28日から毎日1往復 /岡山 毎日新聞 2016年2月2日付
- ^ 岡山空港に香港線8年ぶり復活 3月28日から毎日1往復 山陽新聞 2016年1月29日付
- ^ 香港航空、岡山/香港線を週2便に減便へ 就航から搭乗率は51.4% FlyTeam 2016年6月2日付
- ^ タイガーエア台湾、7月14日に岡山/台北 線を開設 A320で週3便 FlyTeam 2016年6月6日付
- ^ 岡山空港の愛称が「岡山桃太郎空港」に決定しました! 岡山空港 2018年3月10日付
- ^ 送迎デッキ 無料化について 岡山空港ターミナル 2018年3月10日付
- ^ 岡山桃太郎空港. “駐車場のご案内|岡山桃太郎空港”. www.okayama-airport.org. 2023年7月13日閲覧。
- ^ 旅客ターミナル入口の交差点からは1kmほど東に位置し、「岡山市日応寺自然の森スポーツ広場」の入口と同じ交差点である。
- ^ 日本トランスオーシャン航空の機材・乗務員による運航含む
- ^ ANAウイングスの機材・乗務員による運航含む
- ^ “航空輸送統計年報の概要 令和 4 年度(2022 年度)分”. 2023年8月27日閲覧。
- ^ デルタ航空・チェコ航空・日本航空とコードシェア
- ^ 日本航空とコードシェア
- ^ 岡山空港 岡山県航空企画推進課 (PDF) 平成23年度の年間利用者数 岡山空港1,270,213人
- ^ 国土交通省 高松空港実施状況報告書 (PDF) 平成23年度の年間利用者数 高松空港1,319,230人
- ^ 東京線6年ぶり100万人突破 岡山空港、13年度利用 山陽新聞 2014年4月16日
- ^ 後楽園など駐車場有料に(2011年7月1日時点のアーカイブ) - 山陽新聞 2011年6月30日
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