酒器とは? わかりやすく解説

しゅ‐き【酒器】

読み方:しゅき

酒を飲むための器。杯・徳利など。


酒器(しゅき)

酒を供するために用いられている器具焼酎用の酒器としてはカラカラとちょかがある前者丸餅形の胴に焼酎入れ上口猪口にさすための注ぎ口をつけたもので、沖縄生まれ本土伝えられ鹿児島県カラカラ熊本県球磨地方ガラとなった近年ガラ佐賀県有田焼かれ清酒用にも用いられている。ちょかは平安時代の「さしなべ」につるをつけた銚子ちょうし)が変化したもので、沖縄酎家ちゅうかあ)と呼ばれたものが、鹿児島伝わりちょかとなった推定される沖縄酎家のつるは陶製で胴に固定されているが薩摩ぢょかは(つる)を用いる。宮崎県には炉端差して燗をつける日向ひゅうが)ちろり、鳩徳利がある。また携帯用の酒入れとして沖縄抱瓶だちびん)がある。琉球王家尚順遺稿泉ずい筆』にみえる泡盛古酒供し方は「支那製の紫泥の小急須に杯は俗に籃花小(らんかぐわ)と称する此れ支那焼の親指大の…小杯(ちぶぐわ)で」とある。球磨の杯も内径3.6cm程度の小杯を用いる。酒席遊び用には酒を注がれたら下に置けないそらぎゅうのようなものが各地みられる南九州より北では清酒用の酒器を焼酎兼用しており、最近では洋酒タンブラー・グラスなどで水割りオン・ザ・ロック酎ハイなどが飲まれている。

酒器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/30 08:16 UTC 版)

酒器(しゅき)はを取り分けたり、供したり、飲むときに用いられる道具[1][2]。元々は祭祀器としての性格が強い。


  1. ^ 酒器, kotobank, accessdate=20110118.
  2. ^ 酒器, Weblio, accessdate=20110118.
  3. ^ 『神社有職故実』47頁昭和26年7月15日神社本庁発行。
  4. ^ 『徳利と盃』保育社、1975年、108-110頁。OCLC 222470441 
  5. ^ (朝鮮語) "추억이 묻어나는 감성 공간! 옛날 대폿집", 中央日報, 2006.11.02.
  6. ^ (朝鮮語) "옛날 대폿집 VS 퓨전 대폿집", ロッテ百貨店, 2008.10.06.
  7. ^ Sherratt A. G., 1987: "Cups That Cheered: The Introduction of Alcohol to Prehistoric Europe," in Waldren W., Kennard R. C., (eds.), Bell Beakers of the Western Mediterranean (BAR Int. Series 287), Oxford., 81-114.



酒器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 15:45 UTC 版)

日本酒」の記事における「酒器」の解説

詳細は「酒器」を参照 酒を飲むときや供するときに用いられる道具

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「酒器」を含む「日本酒」の記事については、「日本酒」の概要を参照ください。


酒器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 17:45 UTC 版)

中国の青銅器」の記事における「酒器」の解説

爵(饕餮文爵 殷前期 上海博物館) 斝(饕餮文斝 殷時代 ホノルル美術館) 觚(饕餮文觚 殷前期 上海博物館) 觶(夔龍文西周時代) 角(饕餮文角 殷時代 ホノルル美術館) 盉(饕餮文盉 殷時代 ギメ美術館) 尊(饕餮文尊 殷後期 上海博物館) 方彝(饕餮文方彝 殷後期 サックラーギャラリー) 卣(圉卣 西周前期 首都博物館兕觥ゴン父兕觥後期 上海博物館)(「ゴン」は象形文字) 壺(婦好扁壺後期) 瓿(四羊首大瓿 殷後期 上海博物館) 罍(克罍 西周時代 首都博物館) 爵(しゃく) - 温酒・飲酒器。中国青銅礼器のうち、もっとも早く出現したのである二里頭期から作例があり、殷代盛んに作られたが、西周時代になって作例減り西周後期には消滅する。くびれのある胴に三足がつき、把手(鋬)を有し口縁部非対称形で、「流」という状の注口と、その反対側にバランスを取るための「尾」という三角状の突起がつく。「流」の付け根付近に」という2本の短い棒状のものを立てるのが通例である。「」の用途は、ここに何か布状のものを掛けるためと思われる底部に煤の付着したものがあることから、実際に温酒に使用されたことがわかるが、飲酒としての意味合いもあったとされる当時信仰されていた神は、爵を用いて酒を飲む考えられていた)。爵には大型のものはなく、高さは十数センチから二十センチ程度のものである。このことは、爵は儀式の際に人が実際に手に持つ器であったことを示唆する。 斝(か) - 温酒器。殷前期わずかな出土例があり、殷前期には盛んに作られ西周前期まで製作される。三足を有し器形は爵と似た部分もあるが、爵より大型で、爵と異なり「流」や「尾」をもたない。 觚(こ) - 飲酒器。殷前期からみられ、殷後期流行するが、西周時代前期には他の器種に取ってわられる。爵とセット出土することが多い。全体細長く口縁部胴部脚部分かれ、口縁がラッパ状に開く。 觶(し) - 飲酒器。殷後期加わった器種西周前期まで製作された。觚よりは器体が太く下ぶくれになる。 角(かく) - 温酒・飲酒器。殷前期にはわずかに出土例があり、殷後期から西周中期にかけて製作された。爵に似るが「流」をもたない出土例少なく特殊なであった推定される。 盉(か) - 注酒器。殷前期現れ春秋時代以降製作された。筒状注口把手有し3本ないし4本の足がつくを伴うものが多い。欝金煮汁作り、酒と調合するための器と推定される。 尊(そん) - 盛酒器。「尊」は本来は酒器全般総称であるが、古代青銅器分類では、上方向かってラッパ状に開いた広い頸部有するものを尊と呼んでいる。これには大きく分けて2つのタイプがある。1つ(有肩尊)は頸部胴部ともに大きく肩部広く作るもの。このタイプには断面方形となる方尊もある。もう1つ(觚形尊)は、脚部胴部頸部の3部分が明確に分かれる酒杯形の容器で、さきほどタイプとは異なり肩部がない。いずれのタイプも殷前期から西周後期にかけて製作された。これらとは別に、器全体の形状動物の形をした容器も「尊」と呼ばれ、象尊などの例がある。 方彝(ほうい) - 盛酒器。殷後期から西周中期にかけて製作されたが、数は少ない。断面長方形の身に四柱屋根形の有するもので、枓(木偏に「斗」、酒を酌むための柄杓)を伴う例もある。銘文を伴う例によると貴族専用の器であった。「彝」は本来は祭器全般を指す言葉であり、「方彝」は、この種の容器の名称が文献にも器の銘文にもみられないことから、仮に名付けたのである。 卣(ゆう) - 盛酒器。殷前期から西周中期まで製作された。提呼ばれる吊り手有するのが特色で、を伴う。器形は「壺」に似たもの、筒型のものなどさまざまである。提がつくことから、酒などの液体持ち運ぶための容器考えられるは身にすっぽりと嵌まるタイプで、密閉性が強いことから、保存用の容器ともみられる動物立体的に象った容器で提のついたものも卣と呼ばれ鳥形卣・虎形卣などがある。 兕觥(じこう) - 注酒器。殷後期集中的に作られ以後衰退した。身の部分カレーソース容器のような形で、一方注口反対側に把手がつく。必ず伴い、器全体の形は虎、象、羊などの動物立体的に象る出土例少ない。 壺(こ) - 盛酒・盛水器。殷後期から造られ西周後半から作例増加し、盛酒器の主要器種となって戦国時代まで引き続き作られた。胴部張り口部狭く頸部長く、双耳(持ち手)とを伴うものが多い。器形バラエティがあり、殷後期には断面円形扁壺流行した。 瓿(ほう) - 盛酒・盛水器。殷後期集中的に作られた。広口大型の盛酒・盛水器で、を伴う(紛失している場合もある)。高さよりも横幅広く、短い頸部と圏足を有する。肩の部分が広いのが特色で、肩に牛首、虎首、羊首などを付すものが多い。小型のものはない。 罍(らい) - 盛酒器。殷後期からみられ春秋時代以降まで長く製作された。壺や瓿と似るが、丈が高く口部小さく頸部短く、壺とは逆にの上部の径が太く底面が狭いのが特色。肩に一対持ち手がつく。断面方形方罍もある。殷前期にも罍と称する器はあるが、これは肩に段のついた壺形のものであり、上述のような器形のものは殷後期からみられる

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酒器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 02:18 UTC 版)

竹筒」の記事における「酒器」の解説

特に酒を入れて携帯する竹筒は、「竹筒と書いて「ささえ」と読む。戦前まで南九州では、山仕事に行く前日竹筒に酒を詰めておき、翌日竹の香り成分がしみ込んだ酒を楽しむ風習があり、その竹筒を「よぎり」または「しいづつ」と呼んでいた。また宮崎県高千穂町名物で、竹筒日本酒焼酎注ぎ焚き火囲炉裏かざして燗をつけたものは「カッポ酒」と呼ばれる。酒を注ぐときにカッポカッポと音がすることからこの名がついた。島根県では竹筒神酒入れわら縄括り干し魚付けて神前供えるという願掛け儀式があった。

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酒器

出典:『Wiktionary』 (2021/08/13 12:10 UTC 版)

名詞

しゅき

  1. 酒を入れる

発音(?)

しゅ↘き


「酒器」の例文・使い方・用例・文例

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