シーメンズ【William Siemens】
読み方:しーめんず
[1823〜1883]ドイツ生まれの英国の技術者。ドイツ名はカール=ウィルヘルム=ジーメンス。ジーメンスの弟。蒸気機関の差動調速機、再生蒸気機関を発明。弟F=ジーメンスとともに平炉製鋼法を発明。
ジーメンス【(ドイツ)Siemens】
ジーメンス【Siemens】
ジーメンス (Siemens, Ernst Werner von)
ジーメンスという人は
エルンスト・ウェルナー・
フォン・ジーメンス
鉄鋼用のシーメンス平炉を発明したウィリアム・ジーメンス、蓄熱式加熱法を用いたガラス用のシーメンス炉を発明したフリードリヒ・ジーメンスなど 14人いるジーメンス兄弟の長兄。
ジーメンスの主な経歴
1866年、励磁電流による自励発電機を開発する。 それまでの永久磁石を用いた発電機から脱皮し、電流によって界磁を励磁する方式の最初といわれる発電機を開発した。 自励発電機についてはイギリスのホイートストンやアメリカのファーマーなど同時期に多くの開発があり、誰が先駆者であったのか実のところ定かではない。 設計から開発まで一貫して多くの改良をおこない、実用的な自励発電機にまで仕上げたという点でジーメンスの評価が高い。
1879年、ベルリン商業見本市で電気機関車を展示する。3馬力のモーターで電車を約300メートル運転した。 ベルリンの郊外で電気機関車の牽引による電車の試運転に成功し、1881年にはベルリン~リヒターフェルデ間で、電車の運行が開始された。
1879年、ベルリン電気工学協会設立に尽力し、協会は1894年、ドイツ電気技師連盟の設立を促進する。 研究こそが技術進歩の堅固な基盤であり、国の研究機関が最前線にいるべきだと説き、国立物理工学研究所の設立に5万マルクの寄付をして貢献した。
1881年、ベルリン電気工学協会での講演で、若者たちを電気工学の理論と実際に習熟させるため、すべての工業大学に電気工学の教授職を設けるべきだと訴える。 以後は各工業大学が電気工学教授を置くことになり、ドブロウォルスキーのような指導的技術者を輩出することになる。
エルンスト・ウェルナー・フォン・ジーメンス
学会の設立や電気工学の専門教授を置くなど、人材の育成に大きな貢献をしたジーメンスであったが、アメリカではゼネラル・エレクトリック研究所に代表される企業研究所がめざましい研究成果をあげていた。 人材育成の点で大学が貢献しているのは認めたが、他の手段において遅れをとるのではと心配した。
1920年(ジーメンス死後)ジーメンス・ハルスケ社は物理化学研究所を設立する。
コンダクタンスの単位・ジーメンス
ジーメンス
ジーメンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/18 16:18 UTC 版)
ジーメンス siemens | |
---|---|
記号 | S |
系 | 国際単位系 (SI) |
種類 | 組立単位 |
量 | コンダクタンス・アドミタンス・サセプタンス |
組立 | Ω−1 |
定義 | 1 Aの直流の電流が流れる導体の二点間の直流の電圧が1 Vであるときのその二点間の電気のコンダクタンス |
語源 | ヴェルナー・フォン・ジーメンス |
ジーメンス(英語: siemens, 記号: S)は、コンダクタンス・アドミタンス・サセプタンスの単位で、SI組立単位の一つである。
その名はドイツの物理学者ヴェルナー・フォン・ジーメンスにちなむ。1971年の第14回国際度量衡総会(CGPM)において、ジーメンスをSI組立単位に導入することが採択された。
コンダクタンスは電気抵抗の逆数であり、ジーメンスは電気抵抗の単位オーム (Ω) の逆数として定義される。日本の計量単位令では「1アンペアの直流の電流が流れる導体の二点間の直流の電圧が1ボルトであるときのその二点間の電気のコンダクタンス」と定義している[1]。
ジーメンスを他の単位で表すと以下のようになる[2]。
- S = kg−1 m−2 s3 A2 = A/V
モー
コンダクタンス・アドミタンス・サセプタンスの単位として、かつてモー (mho) が用いられていた。これはオーム (ohm) を逆につづったもので、ムオーと読まれることもある。1モーは1ジーメンスに等しい。単位記号は Ω を上下逆さにした ℧ を用いた。この特異な記号は、手書きで代数を用いて計算をするとき S(ジーメンスの単位記号)よりも変数と見誤りにくいという利点がある。
すでにジーメンスは科学一般や電気・電子工学の分野で広く用いられているが、モーは「モー特性」といった電力工学分野の用語にいまもその名を残している。
かつて用いられたジーメンス
1860年から20世紀半ばまで、「ジーメンス」もしくは「ジーメンス水銀単位」が電気抵抗の単位として使用されていた。その定義は「温度0 °Cにおける長さ1 m、断面積1 mm2の水銀の電気抵抗」というもので、およそ0.953 Ωであった。この単位は、1881年以降第二次世界大戦まで電信電話事業者の間で広く使用された。
組立単位
ジーメンス毎メートル
ジーメンス毎メートル | |
---|---|
記号 | S/m |
系 | 国際単位系 (SI) |
種類 | 組立単位 |
量 | 電気伝導率 |
定義 | 1 mあたり1 Sの電気伝導率 |
ジーメンス毎メートル(記号: S/m)は、電気伝導率(電気伝導度・導電率)の単位である。1 S/mは、1 mあたり1 Sの電気伝導率と定義される。ジーメンス毎メートルは、電気抵抗率の単位オームメートル (Ωm) の逆数である。
たとえば、純水の基準の一つである電気伝導率0.1 μS/cm以下は、電気抵抗率10 MΩ·cm以上である。
符号位置
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
℧ | U+2127 | - | ℧ ℧ | モー |
出典
- ^ “計量単位令 別表第一”. e-Gov. 2020年1月10日閲覧。
- ^ 国際単位系(SI)第 9 版(2019)日本語版 (PDF) p.106
名称 | 記号 | 次元 | 組立 | 物理量 |
---|---|---|---|---|
アンペア(SI基本単位) | A | I | A | 電流 |
クーロン | C | T I | A·s | 電荷(電気量) |
ボルト | V | L2 T−3 M I−1 | J/C = kg·m2·s−3·A−1 | 電圧・電位 |
オーム | Ω | L2 T−3 M I−2 | V/A = kg·m2·s−3·A−2 | 電気抵抗・インピーダンス・リアクタンス |
オーム・メートル | Ω·m | L3 T−3 M I−2 | kg·m3·s−3·A−2 | 電気抵抗率 |
ワット | W | L2 T−3 M | V·A = kg·m2·s−3 | 電力・放射束 |
ファラド | F | L−2 T4 M−1 I2 | C/V = kg−1·m−2·A2·s4 | 静電容量 |
ファラド毎メートル | F/m | L−3 T4 I2 M−1 | kg−1·m−3·A2·s4 | 誘電率 |
毎ファラド(ダラフ) | F−1 | L2 T−4 M I−2 | V/C = kg1·m2·A−2·s−4 | エラスタンス |
ボルト毎メートル | V/m | L T−3 M I−1 | kg·m·s−3·A−1 | 電場(電界)の強さ |
クーロン毎平方メートル | C/m2 | L−2 T I | C/m2= m−2·A·s | 電束密度 |
ジーメンス | S | L−2 T3 M−1 I2 | Ω−1 = kg−1·m−2·s3·A2 | コンダクタンス・アドミタンス・サセプタンス |
ジーメンス毎メートル | S/m | L−3 T3 M−1 I2 | kg−1·m−3·s3·A2 | 電気伝導率(電気伝導度・導電率) |
ウェーバ | Wb | L2 T−2 M I−1 | V·s = J/A = kg·m2·s−2·A−1 | 磁束 |
テスラ | T | T−2 M I−1 | Wb/m2 = kg·s−2·A−1 | 磁束密度 |
アンペア回数 | A | I | A | 起磁力 |
アンペア毎メートル | A/m | L−1 I | m−1·A | 磁場(磁界)の強さ |
アンペア毎ウェーバ | A/Wb | L−2 T2 M−1 I2 | kg−1·m−2·s2·A2 | 磁気抵抗(リラクタンス、英: reluctance) |
ヘンリー | H | L2 T−2 M I−2 | Wb/A = V·s/A = kg·m2·s−2·A−2 | インダクタンス・パーミアンス |
ヘンリー毎メートル | H/m | L T−2 M I−2 | kg·m·s−2·A−2 | 透磁率 |
ジーメンス
「ジーメンス」の例文・使い方・用例・文例
固有名詞の分類
- ジーメンスのページへのリンク