ホンダ・シビックタイプR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/22 14:49 UTC 版)
世代によってボディタイプが異なり、これまでに2ボックスの3ドア/5ドアハッチバック型、3ボックス(ノッチバック)の4ドアセダン型、ファストバック(カムテール)クーペスタイルの5ドアハッチバック型が発売されている。
初代 EK9型(1997 - 2001年)
ホンダ・シビックタイプR(初代) EK9型 | |
---|---|
前期型 | |
![]() 後期型 フロント | |
![]() 後期型 リア | |
概要 | |
製造国 |
![]() |
販売期間 | 1997年8月 - 2001年12月 |
ボディ | |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 3ドアハッチバック |
駆動方式 | 前輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
ホンダ・B16B型: 1,595cc 直列4気筒 DOHC VTEC |
最高出力 | 185PS/8,200rpm |
最大トルク | 16.3kgf·m/7,500rpm |
変速機 | 5速MT |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーン式 |
後 | ダブルウィッシュボーン式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,620mm |
全長 | 4,180mm |
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,360mm |
車両重量 | 1,040-1,090kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:油圧式ベンチレーテッドディスク 後:油圧式ディスク |
ベース車 | ホンダ・シビック |
1997年8月22日、6代目シビックのマイナーチェンジ時に「タイプR」が追加された[1]。
最高出力185PS/8,200rpmを発生するB16B型エンジンを搭載し、5速MTが組み合わせられる。他の「タイプR」と同様に軽量化が重視され、エアロパーツ、レカロ製バケットシート、モモ製ステアリング(SRSエアバッグ付き)、チタン製のシフトノブ、専用車体色のチャンピオンシップホワイト等が装備された。生産工場は鈴鹿製作所。フィーリングチェックなどは土屋圭市が担当した。
1998年9月3日、他のシビックシリーズとともにマイナーチェンジを実施し(9月4日発売)[2]。エクステリア(ヘッドライト、フロントバンパー、フロントフェンダー、テールランプなど)やオーディオ周りのデザイン(1DINサイズから2DINサイズへの拡大)変更のほか、エアコンパネルも一新された。
1999年12月16日、「タイプR・X」を追加設定[3]。CDプレーヤー付AM/FM電子チューナー+4スピーカー(フロント:2、リア:2)、ボディ同色電動格納式ドアミラー、パワーウィンドウ、マニュアルエアコンディショナー、キーレスエントリーシステム、アルミパッドスポーツペダル、専用色カーボン調パネルを追加し、装備の充実が図られている。
2000年にシビックは7代目に移行するが、本モデルは継続生産される。
2001年11月[4]に生産を終了し、同年12月には2代目と入れ替わる形で販売終了。
-
後期型 内装
-
B16B型エンジン
2代目 EP3型(2001 - 2005年)
ホンダ・シビックタイプR(2代目) EP3型 | |
---|---|
前期型 フロント | |
前期型 リア | |
概要 | |
製造国 |
![]() |
販売期間 | 2001年12月 - 2005年8月[5] |
ボディ | |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 3ドアハッチバック |
駆動方式 | 前輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
K20A型: 1,998cc 直列4気筒 DOHC i-VTEC |
最高出力 | 220PS/8,000rpm |
最大トルク | 21.0kgf·m/7,000rpm |
変速機 | 6速MT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラット式 |
後 | ダブルウィッシュボーン式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,570 mm |
全長 | 4,135 mm |
全幅 | 1,695 mm |
全高 | 1,430 mm |
車両重量 | 1,190 kg(エアコンレス仕様[6])/1.210 kg |
7代目シビックのフルモデルチェンジから1年後の2001年(平成13年)9月4日、同年11月からの発売予定を発表[6]。同年12月6日、日本での販売が開始された[7] 。計画販売台数は300台/月。
開発コンセプトは"Dangan(弾丸)Hot Hatch"。「ニュー・ブリットフォルム」、「エキサイティング・パフォーマンス」、「セイフティー&エコロジー」をテーマに開発された[8]。イギリスの現地法人「ホンダ・オブ・ザ・UK・マニュファクチャリング(HUM)」のスウィンドン工場で生産される[6][9]3ドアハッチバックをベースとしているため、そこから日本に輸出されるため輸入車扱いとなっていた。
搭載されるエンジンは、K20A型をベースとしてシビックタイプR向けに開発した「R-spec」で、スペックは最高出力215 PS/8,000 rpm、最大トルク20.6 kgf・m/7,000 rpm。6速MTのシフトレバーはこれまでのフロア配置ではなく、標準車と共通のインパネ配置となっている[6]。
販売ディーラーは通常のシビックと同様のプリモ店で、日本仕様では標準仕様と「Cパッケージ」の2グレードが用意された。「Cパッケージ」は標準仕様に加えてオートエアコンやパワーウインドウなどの快適装備が装着され、先代EK9型における「タイプR・X」と同様の位置付けとなる。このほか、モータースポーツ用ベース車としてエアコンレス仕様も設定される。
2004年(平成16年)1月22日にマイナーチェンジを実施し、平成17年排出ガス規制への適合や、一部装備とカラーリング設定の変更が行われた[10]。
この時期の日本では3ドアハッチバック車の人気は低く、2代目シビックから続いたワンメイクレースも車種がインテグラに変更されたこともあり、あまり注目されなかった。そのため販売台数も4,735台に留まり、特にマイナーチェンジ後の後期型に至っては1,000台弱と、後に限定販売されたFN2型よりも少ない台数である。
2005年(平成17年)9月22日に行われた8代目シビックへのフルモデルチェンジを前にして、同年8月に販売を終了した[11]。
-
後期型フロント
-
後期型リア
-
エンジンルーム
注釈
- ^ スマートフォンで撮影したサーキット内でのオンボード映像と走行データを合成させることや、車外での走行データの確認、他のユーザーとのデータ比較などの機能がある。
出典
- ^ 『シビック/シビック フェリオに安全装備を充実しマイナーチェンジ、3ドアは「タイプR」を新設定、4ドアには「LEV・II」を設定追加し発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、1997年8月22日 。
- ^ 『「シビック/シビックフェリオ」をマイナーモデルチェンジ』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、1998年9月3日 。
- ^ 『「シビック タイプR」と「インテグラ3ドアクーペ タイプR」に装備充実の「タイプR・X」を追加』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、1999年12月16日 。
- ^ “シビックタイプR(ホンダ)1997年8月~2001年11月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月23日). 2020年1月23日閲覧。
- ^ “シビックタイプR(ホンダ)2001年12月~2005年8月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月23日). 2020年1月23日閲覧。
- ^ a b c d “英国製 新型「シビック TYPE R」プロトタイプを発表”. 本田技研工業 (2001年9月4日). 2023年9月4日閲覧。
- ^ “シビック TYPE Rをフルモデルチェンジし発売”. 本田技研工業 (2001年10月18日). 2023年9月4日閲覧。
- ^ “CIVIC TYPE R”. プレスインフォメーション. 本田技研工業 (2001年10月). 2023年9月4日閲覧。
- ^ 「航海の無事を祈る」---新型ホンダ『シビック・タイプR』 - レスポンス(2001年10月23日)
- ^ “シビック TYPE Rをマイナーモデルチェンジし発売”. 本田技研工業 (2004年1月22日). 2023年9月4日閲覧。
- ^ “シビック タイプR”. 今まで販売したクルマ(中古車カタログ). 本田技研工業 (2005年8月). 2023年9月4日閲覧。
- ^ a b c 祝!CR-Z・GT参戦連動企画!? 「最後のタイプR」ことシビック・タイプRのエンジンがレギュラーガソリン仕様ベースだった理由とは? - cliccar・2012年7月20日
- ^ ホンダ広報発表(2007年5月10日)
- ^ ホンダエキサイティングカップワンメイクレース〜シビックシリーズ〜
- ^ ホンダ広報発表(2008年1月9日)
- ^ MUGEN 東京オートサロン出展概要
- ^ ホンダ「シビック タイプR」8月で生産終了と発表
- ^ MUGEN RR プレスリリース(2007年6月28日)
- ^ “無限 | MUGEN RR | MUGEN RR プレスリリース”. www.mugen-power.com. 2022年2月12日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第90号13ページより。
- ^ Honda Announces the End of Civic Type R Sales Honda European Media Newsroom(英語)
- ^ 2012年9月 社長会見 骨子
- ^ 【ルマン24時間 2015】シビック タイプR 新型がサプライズ公開、公道走行に歓声も - レスポンス 2015年6月19日閲覧。
- ^ ホンダ シビック タイプR 新型、量産FF車でニュル最速に…7分50秒63 - レスポンス 2015年3月12日閲覧
- ^ ホンダ、英で新型『シビック・タイプR』を出荷 - オートスポーツweb 2015年9月5日閲覧
- ^ 『新型「CIVIC TYPE R(シビック タイプアール)」をホームページで先行公開』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2015年9月30日 。2015年10月28日閲覧。
- ^ 『新型「CIVIC TYPE R(シビック タイプアール)」を発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2015年10月28日 。2015年10月28日閲覧。
- ^ 『日本で今夏発売予定の新型「CIVIC(シビック)」シリーズを東京オートサロン2017で日本初披露』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2017年1月13日 。
- ^ 『新型「CIVIC」シリーズに関する情報をホームページで先行公開』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2017年6月23日 。
- ^ 『新型「CIVIC」を発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2017年7月27日 。
- ^ 『「CIVIC TYPE R」マイナーチェンジモデル発売延期について』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2020年6月25日 。2020年8月6日閲覧。
- ^ 『「CIVIC TYPE R」マイナーチェンジモデル発売時期について』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2020年7月31日 。2020年8月6日閲覧。
- ^ 『「CIVIC TYPE R」をマイナーモデルチェンジし発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2020年10月8日 。2020年10月8日閲覧。
- ^ 『新型「CIVIC」を発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2021年8月5日 。2021年8月6日閲覧。
- ^ https://twitter.com/HondaJP/status/1597772220880887808?s=20&t=sDHk8kE3qfSPhIlT6TUPig
- ^ (日本語) 【シビック TYPE R】Prototype 走行映像 2022年1月25日閲覧。
- ^ 交通タイムス社. “新型シビックタイプRが降臨! いまわかる中身と激熱カスタムカーを紹介【東京オートサロン2022】”. WEB CARTOP. 2022年2月27日閲覧。
- ^ 『「東京オートサロン2022」出展概要~STEP WGN・VEZEL e:HEV Modulo X・CIVIC TYPE Rの新型車両を初公開~』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2021年12月24日 。2022年7月14日閲覧。
- ^ 『新型「CIVIC TYPE R」をホームページで先行公開~Honda公式YouTubeではショート動画を公開~』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2022年7月12日 。2022年7月14日閲覧。
- ^ 『新型「CIVIC TYPE R」を世界初公開』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2022年7月21日 。2022年7月21日閲覧。
- ^ 『新型「CIVIC TYPE R」を発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2022年9月1日 。2022年9月1日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/honda_uk/status/1580854789818134528”. Twitter. 2022年10月16日閲覧。
- ^ “【ベトナム】ホンダ、自動車ショーで新型シビック発表へ[車両](NNA ASIA)”. LINE NEWS. 2022年10月21日閲覧。
- ^ 『2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーにおいて「CIVIC e:HEV / CIVIC TYPE R」が「パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞~国産車として初の受賞~』(プレスリリース)本田技研工業、2022年12月8日 。2022年12月9日閲覧。
- ^ online編集部, Z. U. U. (2022年12月27日). “シビック・タイプRのレースカー「シビック・タイプR TCR」のプロトタイプが公開”. ZUU online. 2023年1月1日閲覧。
- ^ “ホンダ・シビック・タイプRがニュルブルクリンクで7分44秒881を記録。FF最速ラップタイム更新”. autosport web. 2023年4月20日閲覧。
- ^ a b TCRJマシン紹介(2):「とても良くできたレーシングカー」。ホンダ・シビック・タイプR・TCR - オートスポーツ・2019年7月19日
- ^ 「CIVIC TYPE R-GT CONCEPT」を発表,本田技研工業,2023年1月13日
固有名詞の分類
- ホンダ・シビックタイプRのページへのリンク