ウマ
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文化
伝承・民話・神話
馬頭観音
日本では馬の守護仏としての信仰があり、馬の供養として祀られている。
養蚕と馬
日本では江戸時代後期から近代にかけて養蚕が盛んに行われ、養蚕に関係する民俗も成立した[56]。養蚕には動物に関わる民俗があり、猫と馬に関するものが知られる[56]。猫は養蚕が害獣であるネズミを捕食することからネズミ避けとして珍重されているが、馬と養蚕の関係は昔話の『馬娘婚姻譚』に由来する[56]。
『馬娘婚姻譚』は人間と異者が結婚する異類婚姻譚の一種で、馬と娘との悲話が語られる[56]。これは東北地方から九州まで日本各地に分布し、特に東北地方ではおしら様信仰と結びついてる[56]。
伝承
- Category:架空の馬
- Category:神話・伝説の馬
- 甲斐の黒駒
- 異馬
- 絵の中の馬 - 名人の描いた馬が絵から抜け出る話が各地に存在する。
- カンタ(仏陀の愛馬)
- ブケパロス(アレキサンダー大王(アレクサンドロス3世)の愛馬)
- 赤兎馬(呂布の乗馬)
- 『スーホの白い馬』モンゴルの民話。馬頭琴の発祥とされる。
- 天津馳駒(南アルプス甲斐駒ケ岳)
- 名馬磨墨(するすみ)・池月(いけづき)伝説(日本各地)
- ユニコーン
- バイコーン
- ペーガソス(ギリシア神話)- 騎乗する者を選ぶ馬。翼が生えている馬でもある。
- ケンタウロス(ギリシア神話)
- ケルピー(スコットランド神話)
- ウッチャイヒシュラヴァス(インド神話)
- スレイプニル(北欧神話)
- ヨハネの黙示録の4人の馬乗り(新約聖書)
- こうま座
有名な馬
慣用句
日本語
日本語で馬の鳴くのを特に「嘶く」(動詞)ということがあり、古くは「嘶ゆ」(下二段動詞)といった。特定の家畜や動物の鳴き声に、特定の動詞をあてるのは、ニワトリの「ときを告げる」とこの馬の「嘶く」程度にしか例がなく、日本社会において他の動物、家畜にもまして古くから深いつながりを持っていたことが推論される。
あ行
- 当て馬
- 意馬心猿
- 生き馬の目を抜く
- 牛は牛づれ馬は馬づれ
- 馬が合う
- 馬並み
- 馬に経文
- 馬には乗ってみよ、人には添うてみよ
- 馬の背を分ける
- 馬面 - 縦に長い顔の人を悪く言う言い方。落語家の5代目三遊亭圓楽は出演していた『笑点』でしばしばその馬面をネタにされた。
- 馬の耳に風
- 馬の耳に念仏
- 馬乗りになる
- 馬を牛に乗り換える
- 馬を水辺に連れて行くことは出来るが水を飲ませることは出来ない
- 焉馬の誤まり
- 老いたる馬は路を忘れず
か行
- 牛飲馬食
- 癖ある馬に乗りあり
- 鞍掛け馬の稽古
- 犬馬の労
さ行
- 鹿を指して馬となす(馬鹿)
- じゃじゃ馬(駻馬)
- 将を射んと欲すれば先ず馬を射よ
- 尻馬に乗る
- 寸馬豆人
- 千里の駒
た行
- 天高く馬肥ゆる秋
- 駑馬十駕
な行
- 南船北馬
- 人間万事塞翁が馬
- 寝牛起馬
は行
- 馬脚を現す
- 馬耳東風
- 馬車馬のよう
- 馬首人身
- 人を射るには先に馬を射よ
- 肥馬の塵を望む
- 隙過ぐる駒
- 瓢箪から駒(駒=子馬)
ま行
- 馬子にも衣装
- 名馬に癖(難)あり
や行
- 痩せ馬の先走り(道急ぎ)
ら行
- 老馬の智用うべし
英語
- go to the dogs - 「落ちぶれる」という意味。往時にどんなに愛された名馬も最後にはイヌの餌にされたことから生まれた慣用句[57]。
祭事
宗教
企業
作品
姓
中国の百家姓のひとつに「馬」(マー)がある。陸上競技の「馬軍団」(馬家軍)も、軍閥の馬家軍も馬姓の人の率いた集団である。 日本にも、「馬場」(ばば)、「白馬」(はくば)など、馬が付く姓がある。
地名
日本各地に馬の字を含む地名が数多く存在する。
その他
あん馬、跳馬、跳び箱などは、乗馬の訓練用の「馬に見立てた台」がスポーツ(競技・用具)に転じたものである。
注釈
- ^ 欧州南東部にいたターパンが家畜化したという説もある。
- ^ 前者はインド・ヨーロッパ祖語にまで遡ることの出来る古い語彙。後者は、イタリア語の イタリア語: cavallo、スペイン語の スペイン語: caballo、フランス語の フランス語: cheval などに連なる。
- ^ 英: riding horse
- ^ 英: draft horse
- ^ 英: park horse
- ^ 英: walking horse、walker
- ^ 英: trotter
- ^ 英: galloper、runner
- ^ 英: hot-blood horse
- ^ 英: cold-blood horse
- ^ 英: light horse
- ^ 英: heavy horse
- ^ モンゴル語でタヒ、学名はEquus ferus przewalskii。
- ^ 2013年3月1日 - 2014年4月30日。
- ^ 6000年前頃、野生種のモウコウマを黒海からカスピ海の地域で家畜化したものと考えられている。ウマが家畜化されたと考えられる最古の遺跡は黒海の北岸に位置するデレイフカ遺跡から出土した馬である[24]。
- ^ 脚の先から肩までの高さ。
- ^ この時代の馬の体高は四尺(≒120 cm)を基準に、何寸あるというように記される。たとえば源義経の愛馬として名が残る青海波は「七寸」で四尺七寸≒約141 cmとなる。
- ^ このサイズはスピード競争を目的として近代に品種改良が重ねられたサラブレッドの平均的な体高である160-170 cmと比べるとかなり小型であるが、小型種シェトランドポニーの平均的な体高である100 cmに比べると遥に大型である。モンゴル帝国の征服事業で使われた蒙古馬のような中央ユーラシアの遊牧民の優秀な軍馬も日本在来馬と同じ程度のサイズである。馬は一概に大きければ優秀というものではない。
- ^ 小型化が意図的な改良の結果かどうかは不明。江戸期になってウマが軍用としてよりも荷駄用として重用されるようになり、小型のほうが便利だと考えられるようになった、と考える者もいる。一方で、江戸期の文書に現れるウマへの評価は、以前と同様に、大きいものが良い、というものであり、小型化は意図的なものではなく、当時の繁殖の方法論による帰結とも考えられる。
- ^ このうち、吉宗が長崎の出島の貿易でオランダ商人ケーズルより購入した種馬についてはカンス、トロン、ミキルという名も残っている。ウマの品種については不明。当時の日本のウマの分類は産地によるものであり、品種ではないため、オランダ産馬とか唐馬とかペルシャウマと記録されているが、現代でいうアラブ馬に相当するかは不確かである。品種を意味すると思われるものには安永年間に汗血馬を輸入したという記録もある。
- ^ 下総御料牧場の記録によればサラブレッド。
- ^ 明治時代になってフランス公使よりこの件についての抗議を受け、捜索により子孫が発見された。この子孫からは昭和に至るまで活躍競走馬が出た。
- ^ これについては、ナポレオン3世の贈呈馬は26頭で、日本に到着した年を1867年(慶応3年)とする異説もあり、日本外務省も同様の立場である。『日本馬政史』の原文と考えられる『大日本馬種略』では馬の散逸は明治政府に責任があるような記述になっている。詳しくはナポレオン三世の馬参照。
- ^ 欧米では、戦史上最後の騎馬突撃成功例として、第二次世界大戦の独ソ戦におけるイタリア軍騎兵の戦例(1942年)などが挙げられることが多い。
出典
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- ^ 川田伸一郎・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・横畑泰志 「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
- ^ Anthea Gentry, Juliet Clutton-Brock, Colin P. Groves, “The naming of wild animal species and their domestic derivates,” Journal of Archaeological Science, Volume 31, Issue 5, Elsevier, 2004, Pages 645-651
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- ^ 鎌谷美希, 瀧本-猪瀬 彩加「ウマは同齢の同種他個体に視覚的選好を示すか:類似性の原則に着目した実験的検討」『北海道心理学研究』第43巻、北海道心理学会、2021年、1-15頁、doi:10.20654/hps.43.0_1、ISSN 0918-2756、NAID 130008009400。
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- ^ ヘビの毒は研究室で生成可能に 「人命救助」につながるか CNN 更新日:2020.06.22
- ^ [2] MSDマニュアル家庭版
- ^ a b c d 宮坂敦子著、竹内健監修『増補改訂 レザークラフトの便利帳』誠文堂新光社、2019年、26頁。
- ^ a b c d e 山梨県立博物館 2014, p. 130.
- ^ ブライアン・フェイガン『人類と家畜の世界史』東郷えりか訳 河出書房新社 2016年、ISBN 9784309253398 p.253.
- >> 「ウマ」を含む用語の索引
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