Toccata D-Dur BWV 912とは? わかりやすく解説

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バッハ:トッカータ ニ長調

英語表記/番号出版情報
バッハトッカータ ニ長調Toccata D-Dur BWV 912作曲年: 1707-13年  出版年1843年  初版出版地/出版社Peters 

作品解説

2007年7月 執筆者: 朝山 奈津子

 音階の走句による導入アレグロアダージョに続くフーガおよびトッカータ風のコーダ、そしてジーグ風のリズムによるフーガコーダから成る複縦線に従うなら4部分だが、書法の上ではより多様なものが並置されている。
 アレグロ部分ロンドのように冒頭主題回帰するその間では、右手と左手それぞれのパッセージをまるでキャッチボールのように交換する
 アダージョでは、アレグロ明るさ徐々に翳り急激な下行音階朗唱分断され様々な調を経て短調フーガ目指す。なお、ここに見られる両手トレモロは、バッハ初期においてのみ用いた音型で、後年改訂機会があればこれを削除した。従って、この作品作曲改訂もかなり早い時代行われたとみられる
 最初フーガ半音階主題で、2つの対主題をもつ。これら3つ様々な声部現れ転回対位法厳格に実施される。やがて、アダージョ鋭く介入した音階の走句が再び登場して、調の遍歴が始まるが、次第明るさ増し一六分の六拍子による軽快フーガにたどり着く。
 このセクションは、三度音程行きつ戻りつする主題ギャロップする対主題を持つが、対位法よりもむしろ和声変化によって形成されている。トニカドミナント五度関係よりも同主短調関係や三度の関係で進む和声は、きわめて斬新に響く。巧み転調絶え間なく続く一六音符隠されているが、調は嬰ト短調にまで到達する
 コーダでは三和音倍速分散和音にほどけてゆき、速度増して一気鍵盤駆け下りるが、理性的なカデンツで再び上行して終止する。
 なお、アダージョ部に見られる両手トレモロは、バッハ初期においてのみ用いた音型である。後年バッハトレモロ好まず改訂機会があれば削除していった。従って、この作品作曲改訂もかなり早い時代行われたとみられる




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