Toccata G-Dur BWV 916とは? わかりやすく解説

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バッハ:トッカータ ト長調

英語表記/番号出版情報
バッハトッカータ ト長調Toccata G-Dur BWV 916作曲年: 1707-13年  出版年1867年  初版出版地/出版社Peters 

作品解説

2007年7月 執筆者: 朝山 奈津子

 急速な冒頭楽章並行短調によるアダージョ、そしてジーグ風のフーガという3楽章構成は、いっけんイタリア協奏曲》を思わせる実際、ある手稿資料では「協奏曲あるいはトッカータ」と題されており、そのばあい冒頭楽章では十六分音符パッセージソロ三和音群をトゥッティとみなすことになるが、どちらもあまりに短く、まるで息切れするように長続きしない。むしろこうしたフレーズは、ドイツ伝統的なトッカータプレリュード見出されるのであるまた、緩徐楽章フーガにはトゥッティソロ交代しきものがないことから、協奏曲というのはあくまで見かけ、ないし解釈上のちょっとしたヒントとみなすべきだろう
 緩徐楽章冒頭左手三和音は、前楽章主題後半部意識した思われる真の主題は5小節目のアルトにようやく現れる模倣厳格ではないが、はじめは装飾性豊かな旋律となり、のちには息の長い掛留の対旋律主題浮かび上がる
 フーガ主題付点リズムトッカータ風の下行走句を組み合わせたもの。最後は3オクターヴ一気駆け下りて終わる。この楽章、また冒頭トッカータ楽章でも同様であるが、最終小節八分音符ひとつのあとを休符埋めあまつさえフェルマータ付けられているのには、きわめて重要な味がある最後の音は装飾つけたり未練がましく引き伸ばしたりしてはならない作曲家はあくまで、いささか唐突な離別ないし消滅をここで意図しているからである。




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