Tetsuya's開店
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「和久田哲也」の記事における「Tetsuya's開店」の解説
「アルティモズ」のウェイターがアイルランドに帰国することになったため、29歳だった1989年にはシドニー西部郊外のロゼール(英語版)にある建物を丸ごと購入して『Tetsuya's』を開店させた。開業費用の約95%は借金であり、店名を書いた看板すらなかった。座席数はわずか36席、厨房はストレッチリムジンの内部より小さいと書かれたこともある。キッチンの熱を逃すためにレストランのドアを開ける必要があり、客は冬季でもコートを着て食事をしなければならず、化粧室に行くにはいったん店の外に出なければならなかった。当初のコース料理は前菜、メイン、デザートの3品というシンプルな構成である。開業資金のために部屋を引き払ったため、店の階段下で寝泊まりしていた。 開店当初のメニューの一例 豚肉と鴨のレバーと豚足のブーダン、ポルトワインとマスタードのソース 鴨の胸肉のグリル、鴨のソーセージ添え、セージとオレンジとしょうがの風味 うずらのフライの温かいサラダ、米酢とレモン酢のヴィネグレット 開店から1年半ほどは赤字が続いたが、新聞にレストラン評が掲載されたことがきっかけで人気が高まる。開業当初の約3年間は酒類販売免許を所有しておらず、ワインの持ち込みが可能なレストランだった。1995年以後に酒類販売免許を取得し、現在はオーストラリア産ワイン(6割)を中心にして、フランスワイン、イタリアワイン、アメリカ産ワインと約2万本のストックを持つ。1992年にはオーストラリア版ミシュランガイドとも呼ばれる『SMHグッド・フード・ガイド』で最高評価の3つ帽を得て、欧米の一流シェフから注目を集めるようになった。
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