Model II と Model 12
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/23 22:24 UTC 版)
「TRS-80」の記事における「Model II と Model 12」の解説
1979年10月、スモールビジネス市場向けに Model II を出荷開始した。1984年、Creative Computing 誌はこれを「最先端のビジネスマシン」と呼び、「ラジオシャックのブランドでなかったらビジネス市場を席巻していたかもしれない」と評した。 Model II は Model I の上位互換ではなく、全く違ったシステムである。ビジネス専用マシンとして最先端のハードウェアを使い、DMA、ベクトル化された割り込み、取り外し可能なキーボード、メモリマップドI/OではなくポートマップドI/Oを採用するなど、Model I にはなかった様々な機能を備えている。80×25のテキスト表示をサポートし、8インチFDD(片面500KB)、32KBか64KBのRAM、RS-232×2ポート、セントロニクス・パラレルポートを備えている。ビデオメモリはCPUからは直接アクセスせず、レジスタ経由でのみアクセスする。ブートローダ以外のBIOS機能をROMに搭載していない(BIOS機能はブートフロッピーからロードされる)。BIOSがROM上になく、ポートI/Oを採用しているため、アドレス空間のほとんどをソフトウェアが使用できる。TRSDOSとBASICが動作する。TRSDOSは Model I 用と互換性がない。そのため Model I ほどアプリケーションが揃わなかった。逆にサードパーティからリリースされたCP/Mは問題なく動作した。拡張スロットが3つあり、追加のシリアルポート用カードやビットマップ・グラフィックス用カードなどが登場した。 タンディは Model II 専用の机を370ドルで発売した。これには追加の8インチFDDを3台と8.4MBのHDDを4台まで搭載できる。 1982年、Model II の後継として Model 12 が登場した。ハーフハイトの両面FDDを採用し、Model II のほとんどの回路を1枚のメイン基板で実装している。ビデオとキーボードのカードがメイン基板のスロットに挿入されている。拡張カード用筐体が別に用意されていた。Model 12 は、後述する Model 16B からモトローラ製プロセッサを除いたもので、Model 16B へのアップグレードが可能となっている。
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