MAハイブリッドディーゼル駆動システムの開発
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「JR北海道キハ285系気動車」の記事における「MAハイブリッドディーゼル駆動システムの開発」の解説
「JR北海道キハ160形気動車#ハイブリッド動力化試験」も参照 これとほぼ並行して、JR北海道では2002年(平成14年)10月から、気動車の省エネルギー化や環境負荷の低減を図る技術として、日立ニコトランスミッションとの共同開発により、MA(モーター・アシスト)ハイブリッドディーゼル駆動システムの開発も実施していた。 この方式は従来の液体式気動車における液体変速機を「アクティブシフト変速機」と称する機械式変速機に置き換えたもので、この変速機にはエンジンに加えて補助動力として電動機が接続されている一方で、通常液体変速機に見られるトルクコンバーターや湿式多板クラッチは存在しない。 停車時はエンジンを用いずバッテリーの電力により電動機で発進し、ある程度の速度からはエンジンの動力も用いて加速、通常トルクコンバーターや湿式多板クラッチが担う進段時の回転力の制御にも電動機を用い、惰行時はエンジンにより電動機を発電機として駆動させてバッテリーを充電、減速時はさらに車輪からの動力による回生も実施する。 この方式は液体変速機と比べ動力効率が高く、いわゆるディーゼル・エレクトリック方式の電気式気動車に走行用電力を供給・回生するバッテリーを設けた、シリーズハイブリッド車と比してバッテリーやコンバーター、エンジンなどシステム全体を小型化できる利点もあった。 2007年(平成19年)10月には日高本線で余剰となったキハ160-1を改造した試験車「ITT」が落成した。「ITT」は各所で試験を行い2010年(平成22年)度までにシステムの検証を終え、2013年(平成25年)に廃車された。
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