Mの供述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 14:18 UTC 版)
「JT女性社員逆恨み殺人事件」の記事における「Mの供述」の解説
逮捕直後、Mは取り調べに対し、「〔犯行動機について〕7年前の事件のことを謝ろうと思ってAを待ち伏せしたが、騒がれたので殺した」「ビルの一部解体作業があり、その際、現場で今回凶器に使った柳刃包丁を見つけたのです」などと、事実に反することを交え、「隠したいことは隠し、捜査官の出方を計りつつ」供述した。しかし、「謝罪に行く」ために包丁を所持していた点や、犯行の1週間前からA宅を下見するなど、不自然な点が多かったため、特捜本部は「以前の強姦致傷事件などでAから告訴されたことを逆恨みし、Aを殺害した疑いが強い」として追及した。結果、Mは「Aのせいで刑務所暮らしになり、恨みを晴らすためにやった」と、逆恨みが動機であることを認める供述をした。 なお、Mは逮捕直後に接見した当番弁護士から「本件は極刑もあり得る」と指摘されていたが、検察官の取り調べに対しては一貫して、「強姦致傷などで逮捕されたときから、約束を破った仕返しに〔A〕さんを必ず殺すという決意があった」「〔A〕さんが警察に訴えないと約束したにもかかわらず、警察に通報して警察官に私を待ち伏せ、逮捕させた行為が許せなかった」などと供述しており、その際には前件で逮捕されてから犯行時までの状況について、自己の心情を交えつつ具体的・詳細に供述していた。一方、捜査官から嫌疑を掛けられた強姦目的や強盗目的は明確に否定し、検察官に対しては「服役中、俺を裏切った〔A〕を殺すという気持ちで頭が一杯であったわけではありません。むしろ、刑務所での日々を過ごすことに気持ちを使っていたことも多かったのです」などと、一方的に不利益にならないような供述もしていた。 その後、第一審の公判では「犯行直前まで、殺意は五分五分(不確定)だった」という旨を供述する一方、「捜査段階のときは自分の本音を吐いたと思います」「〔前件で逮捕された際〕まんまと裏切られたもんで、必ずぶっ殺してやると考えたんです」「〔服役中も〕出たら復讐することを考えていた」「〔出所後、被害者を殺してやろうという気持ちが〕根強く残っていた」「彼女の居場所がはっきりわかった時点で、また煮えくり返るものが発生したんですね」などと、前件で逮捕された時点からAの殺害を決意し続けていたことを認めるような供述を随所でしていた。
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