ゲディミナスの手紙
(Letters of Gediminas から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/07 07:34 UTC 版)
ゲディミナスの手紙は、1323年から1324年にかけてリトアニア大公ゲディミナスによって書かれた書簡で、6つの写本が残されている。これらの手紙はリトアニア大公国における初期の残存している文書の一つである。手紙は西ヨーロッパのローマ教皇、商人、職人に送られていることからラテン語で書かれている。
最初の手紙はローマ教皇ヨハネス23世宛に書かれた。ゲディミナスは、ドイツ騎士団はカトリック信仰の関心に基づいて活動せずに残忍なやりかたで土地を荒廃させ、人々は抵抗を余儀なくされていると主張した。ゲディミナスはドイツ騎士団による数多くの犯罪及び損害を以下に挙げる。例えば、先代の ヴィテニスはフランシスコ会の修道士に手紙を送る 現地の教会の面倒を見るためにリトアニアに来ることの出来る2人の兄弟を求める手紙を送ったが、この時にドイツ騎士団はその手紙の内容を把握して軍隊を送って教会を壊したと主張する。最後の文章ではゲディミナスは曖昧とした形でのキリスト教の受洗と教皇への服従を約束している。
2番目の手紙は1323年 1月25日にリューベック、スンド、ブレーメン、マクデブルク、ケルン その他都市宛てに書かれた。ゲディミナスは、リトアニア大公国はキリスト教徒に対してはとても寛容であるが、ドイツ騎士団が残忍であることからいまだに異教信仰が残り、キリスト教を受け入れられないでいると主張した。これに関しては最初の教皇充ての手紙でも述べられており、カトリックを受け入れる意思を示している。ゲディミナスは、騎士、エスクワイア、商人、医者、鍛冶屋、車大工、靴直し、皮なめし職人, 鏡職人その他をリトアニアに招き、制約なしで各々の職業と信仰をさせるがままにした。農民は10年間の免税を約束され、商人も関税ないし税金を免除された。この手紙は、現リトアニアの首都であるヴィリニュスが最初に言及された資料であることから良く知られている。そのため、1323年はヴィリニュスが公式に築かれた年だと見做されている。ゲディミナスは、たとえその統治以前にヴィリニュスが存在していたとしても同都市の創始者と見做されている。また、ヴィリニュスが首都として言及されていることは明白である。
3番目の手紙は1323年5月26日にリューベック、ロストック、スンド、グライフスヴァルト、シュチェチン、ゴットランド島の都市に宛てられたものであり、その本質は二番目の手紙の繰り返しである。様々な種類の職人(その一覧は拡大されている)がリトアニアに来て各々の職業をさせるがままにするよう求めている。リトアニアにはフランシスコ会(ヴィリニュスとナヴァフルダク)による二つの教会とドミニコ会による一つの教会、計三つの教会があると言われ、皆が自由に使うことが出来た。
4番目および5番目の手紙も1323年5月26日に書かれ、フランシスコ・ドミニコ両会に宛てられた。ゲディミナスは洗礼を希望して司祭と修道士をリトアニアに招いた。同時に職人がリトアニアに来るという幅広い保証を求めている。ドミニコ会に充てた手紙ではゲディミナスは自分の印章がドイツ騎士団によって焼き捨てられたことを言及している。
最後の手紙は1324年9月22日にタルトゥ、エルゼル、タリンの地の支配者、リガ評議会に宛てられたものである。そこにはドイツ騎士団が初期に締結された和平に違反して国境地帯を襲撃して住民を殺し、価値あるもの全てを奪い去ったことが報告されている。多くの伝言者が捕えられて殺された。ゲディミナスは条約の遂行を求めている。
参考文献
- (リトアニア語) Gedimino laiškai (Letters of Gediminas), full-text versions, Lithuanian Classical Literature Anthology, Institute of Lithuanian Scientific Society. Accessed June 24, 2006.
- (リトアニア語) S. C. Rowell. Chartularium Lithuaniae res gestas magni ducis Gedeminne illustrans. Gedimino laiškai. ISBN 5-415-01700-3
「Letters of Gediminas」の例文・使い方・用例・文例
- Microsoftがβ版をランチするのは「NetShow streaming server」で動画や音声をオンデマンドで提供する。
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 an admiral of the fleet 海軍元帥.
- 篏入的 r 音 《英音の India office /ndiərfɪs/の /r/の音》.
- =《口語》 These kind of stamps are rare. この種の[こういう]切手は珍しい.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- は of の誤植です.
- を off と誤植する.
- あいまい母音 《about, sofa などの /ə/》.
- 副詞的小詞 《on, in, out, over, off など》.
- 迂言的属格 《語尾変化によらず前置詞によって示す属格; たとえば Caesar's の代わりの of Caesar など》.
- çon of garlic [humor]. それにはガーリック[ユーモア]がちょっぴり必要だ.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Speaker of the House of Commons 下院議長.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
- 初めて読んだ英文小説は“The Vicar of Wakefield”
- (違法罪―a sin of commission―に対する)怠惰罪
- 『each』、『every』、『either』、『neither』、『none』が分配的、つまり集団の中の1つのものを指すのに対し、『which of the men』の『which』は分離的である
- 『hot off the press(最新情報)』は『hot(最新の)』の拡張感覚を示している
- 『Each made a list of the books that had influenced him』における制限節は、リストに載った本を制限節で定義された特定の本だけに制限する
- 臨床的鬱病を治療するのに用いられる三環系抗鬱薬(商品名ImavateとTofranil)
- 『sunshine-roof』は『sunroof(サンルーフ)』に対する英国の用語である
- Letters of Gediminasのページへのリンク