レオ3世
LEO III
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 14:27 UTC 版)
「LEO (コンピュータ)」の記事における「LEO III」の解説
LEO IIIの1号機は1961年に完成した。これは13.2μsサイクルのフェライトコアメモリを用いたソリッドステートマシンだった。マイクロプログラム方式を採用しマルチタスクOSが搭載された。1963年にLEOコンピュータはイングリッシュエレクトリックカンパニーと合併し、元のLEOコンピュータに関与していたチームはバラバラになった。イングリッシュ・エレクトリック社はLEO IIIの開発を続け、高速版のLEO 360や、さらに高速なLEO 326を開発したが、これらは会社を乗っ取られる前に旧メンバーが設計していたものだった。LEO IIIは全機種ともマスタープログラムと呼ばれるOSにより最大12本のアプリケーションを同時に実行することが可能だった。ブリティッシュテレコムの前身であるGPOテレフォン社は、1960年代後半に電話代計算用として購入したマシンを、同機種のジャンクを集めて部品を寄せ集めながら、1981年まで修理しつつ使っていた。 LEOでは2つのプログラミング言語が利用可能だった。Intercodeは低水準言語のアセンブラのような言語だった。CLEO (Clear Language for Expressing Ordersの頭字語)はCOBOLのような言語だった。 LEO IIIを含む当時の多くのコンピュータが搭載していた機能の1つに、CPUに接続されたスピーカーがあり、オペレーターは音を聞いてプログラムが永久ループに陥っているかどうかを確認できた。また面白いことに、障害の多くはコネクタの接触不良が原因で、カードハンドルをバンバンと叩くことで一時的に直ることがあった。 イングリッシュ・エレクトリック・LEO・コンピューターズは、イングリッシュ・エレクトリック・レオ・マルコーニ(EELM)に改名し、1968年にインターナショナル・コンピューターズ・アンド・タブレーターズ (ICT)やインターナショナル・コンピューターズ・リミテッド (ICL)と合併した。ダルケイス開発センターでは2960マイクロコードで書かれたエミュレーターにより、1980年代になってもLEOのプログラムがメインフレームのICL 2900で動作した。近年の新しいサーバで動作する、オリジナルのLEO III用ソフトが実行できる近代的なエミュレーターが開発されている。
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