Intel Mac時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/02 21:20 UTC 版)
「Macintoshのハードウェア」の記事における「Intel Mac時代」の解説
2005年6月6日、開発者向けのイベントWWDC 2005 において、1年後以降の消費電力あたりの性能向上が著しいことを理由に、2006年半ばよりCPUをPowerPCからインテルx86系のものへと順次切り替えていくことがAppleより発表された。2006年1月10日に前倒しでIntel Core Duoを搭載したiMacおよびMacBook Proが発表された。PowerPCベースのソフトはダイナミックリコンパイルソフトウェア"Rosetta"(ロゼッタ)を使うことでインテルプロセッサ上での動作が可能となる。また、PowerPCベースのコードとIntel Core向けのコードの双方を組み込んだUniversal Binaryもある。最初のIntel Core(Core Duoも含む)は32ビットであったが、64ビット版のIntel Core 2やXeon 5100シリーズのリリースとともにPower Mac G5の後継となるMac Proでは64ビット版インテルチップが搭載された。 インテルのプロセッサを採用しているが、Windows XPがインテル搭載Macの採用するファームウェア "EFI" に対応していないことから既存のWindows XPを動作させることは当初疑問視されていたが、AppleからFirmware UpdateとBoot Campベータ版の提供が開始されたことにより、Intel Mac上でWindows XP SP2を動作させることができるようになった。Boot Campは2007年10月に発売されたMac OS X v10.5 Leopardで標準機能として含まれた。その後もバージョンアップが繰返され、Windows 7やWindows 8、Windows 8.1、Windows 10を動作させることも可能になっている。また公式な対応ではないが、ブートローダをEFIに対応させたLinuxなどWindows以外の一部のOSも起動が確認されている。 このようにAppleは他のOSを意図的に排除しない方針をとるが、逆にmacOSを他社製ハードウェアで動作させることについてはライセンス上認めず、強力なプロテクトをかけている。サイスターというメーカーがAppleの著作権を侵害してMac OS XをインストールできるPCを発売したが、Appleは訴訟をもってそれに対応し、販売中止に追い込んでいる。 2015年、IBMが自社に最大20万台のMacを順次導入すると発表し、Mac@IBMプログラムで自社へ大規模導入した経験 を元にAppleとの提携の一環として、IBM Managed Mobility Services for Mac を開始した。日本でも2016年5月より開始している。 2016年のApple T1チップを搭載したMacBook Proからは、インテルのCPUを採用したまま、アーキテクチャは刷新され、TouchバーやTouch IDを含むハードウェアを制御しセキュリティを司るbridgeOSが採用されている。
※この「Intel Mac時代」の解説は、「Macintoshのハードウェア」の解説の一部です。
「Intel Mac時代」を含む「Macintoshのハードウェア」の記事については、「Macintoshのハードウェア」の概要を参照ください。
- Intel Mac時代のページへのリンク