HDCD盤(コンパクトディスク)およびHDCD音源(wavefile)の再生とデコード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 08:30 UTC 版)
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本来、HDCD対応機器はパシフィックマイクロソニックス社のライセンスを受けて製造されるが、一部メーカーは独自ルートでPMD100を入手し製品に搭載していた。この欧州メーカーの製品ではライセンス上義務づけられていたHDCDロゴ記載やHDCDインジケーターは無く、デジタルインターフェースレシーバーICであるクリスタルセミコンダクターズ社製CS8412の後ろにアナログデバイセズ社製ASRC非同期サンプリングコンバーターであるAD1890を設け、クロックを打ち直していた。AD1890の出力をPMD100に入力していたために、HDCD隠しコマンドを検出することが出来ずにピークエクステンションやローレベルエクステンションなどのHDCD特有の機能が動作しておらず、単なる8倍オーバーサンプリングデジタルフィルターとして機能していた。HDCD判別信号は元の16bit音源の中に隠しコマンドとして記録されているために、fs変換回路を通過した際に隠しコマンドが消失してしまったわけである。また、当時発売されていたCD-Rレコーダー/プレーヤーの中には、常時fs変換回路が動作していたモデルもあったために、このメーカーのCD-RでHDCD盤をコピーするとHDCD判別信号が消滅してしまうということもあった。この点では最近普及しているパソコンへのリッピング再生に於いても同様な問題がある。HDCDエンコードされたCDの44.1kHz16bit符号をリッピングし、そのデジタル音楽信号をパソコンのサウンドカード上のデジタル端子から出力し、外部D/A変換ユニットで再生する場合、パソコンがバイナリー一致でなければHDCD判別信号は消失する。
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