GDPとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 09:23 UTC 版)
国内総生産 (GDP) は、その概念からすべての経済活動を計算に入れる必要があるが、地下経済に関しては実態がつかめないため通常GDPの計算には含まれない。しかし2010年欧州ソブリン危機が発生すると、EU各国は財政赤字を対GDP比3.0%以内に抑える基準の達成する必要に迫られ、イギリスとイタリアは地下経済をGDPの計算に算入することを検討。2014年5月には、イタリアが2015年からGDP統計に加算すると発表している。以下はGDPに対する地下経済の規模の推測値である。あくまで捉え切れていないのが前提なので憶測の域を出ない。 ドイツ 4 - 27% オランダ 6 - 18% イタリア 30% ベルギー 15 - 21% フランス 7% ユーロ圏 15% 英国 3 - 15% 米国 2% (オランダのABN-AMRO銀行レポート Enrorand Economic Update 2001.8.30 より) シャドー・エコノミーのGDP比(2015年) ドイツ 7.75% オランダ 7.83% イタリア 22.97% ベルギー 17.80% フランス 11.65% ヨーロッパ(2010年~2015年平均) 20.20% 英国 8.32% 米国 7.00% ある年時点でのシャドー・エコノミーのGDP比の158カ国の最高と最低の国と平均値 1991年 最高:ボリビア(68.09%) 最低:スイス(7.56%) 平均:34.51% 2000年 最高:ジョージア(67.30%) 最低:スイス(6.80%) 平均:33.26% 2010年 最高:ジンバブエ(65.62%) 最低:スイス(6.76%) 平均:29.42% 2015年 最高:ジンバブエ(67.00%) 最低:スイス(6.94%) 平均:27.78% 日本のシャドー・エコノミーのGDP比の推移: 10.35%(1991年)→10.85%(1995年)→11.20%(2000年)→10.91%(2005年)→9.93%(2010年)→8.19%(2015年)[1991年~2015年 年平均:10.41%] 日本周辺諸国・地域のシャドー・エコノミーのGDP比の推移(2015年) ロシア 33.72% 中国 12.11% 香港 12.39% 台湾 28.97% 韓国 19.83% 北朝鮮 不明 フィリピン 28.04% ※中国の場合、経済体制が自由経済と計画経済が混合しているため、地下経済を部分的にしか捕捉していない可能性があることに留意する。 (IMFの調査報告書「Shadow Economies Around the World: What Did We Learn Over the Last 20 Years?(世界地下経済:過去20年間の教訓)」)より)
※この「GDPとの関係」の解説は、「地下経済」の解説の一部です。
「GDPとの関係」を含む「地下経済」の記事については、「地下経済」の概要を参照ください。
- GDPとの関係のページへのリンク