DIPS-1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/03 22:43 UTC 版)
「DIPS (コンピュータ)」の記事における「DIPS-1」の解説
以上のような背景から DIPS-0 と並行して DIPS-1計画が1969年から開始される。その目的として以下の5点が示されている。 標準化 3社(日本電気、富士通、日立)にソフトウェア互換性のあるハードウェアを製造させる 入出力インターフェイスの統一。超高性能電子計算機プロジェクトで策定された「インターフェイス69」を採用 性能・環境条件・保守・運用面などでの統一 オンライン用超大型計算機の実用化 当時の日本製メインフレームの3倍程度の能力を目標とする 経済化 グロッシュの法則により、能力が高くなれば経済的になると考えられていた 信頼性の向上 従来の電電公社の通信サービスと同様のきびしいサービス基準を設けた 通信網との効率のよい結合 電子交換機を含む通信網と効率的な分担を行う 完成したDIPS-1は、キャッシュメモリを採用したマルチプロセッサシステムであり、当時としては先進的であった。アーキテクチャを統一するため、仕様の記述には特に注意を払い、PL/Iでの仕様記述などもなされた。ソフトウェア開発も上流工程(機能設計まで)とシステム統合を共同で行い、下流工程(詳細設計、コーディング、デバッグ)を各社が行うという形態をとった。また、早期完成を目指したため、基盤技術は既存のものを使用しており、例えばメモリには磁気コアメモリが使用された。
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