Computer_on_Moduleとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Computer_on_Moduleの意味・解説 

Computer on Module

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 02:58 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

Computer on Module(コンピュータ オン モジュール、CoM)は、語としてはSystem on a Chip(SoC)からの連想で、独立して計算ノードとして働くことができるコンピュータとして十分な機能が、「キャリアボード」とカードエッジで接続される(1枚の)基板(モジュール)に実装されたコンピュータである。System on Module(システム オン モジュール、SoM)とも呼ばれる。

概略

1~数個のマイクロプロセッサーを中心に、RAM、入出力コントローラ、そしてコンピュータとして機能するのに必要なその他の機能が1枚の板にまとめられ設計されている。ワンボードマイコンと異なるのは、ワンボードマイコンには周辺機器を直接接続するための数種~多数のコネクタが付いているのが通例であるのに対し、CoMにはキャリアボード接続用のカードエッジのみしか用意されていない点である。

これらのモジュールは、外部バス配線を標準サイズの周辺機器用コネクタへと拡張するために、通常は「キャリアボード」や「ベースボード」と呼ばれるものに固定される。いくつかのCOMではキャリアなしでも済むように周辺機器用コネクタが備わっている。COM/SOMの採用によって、組み込みシステムを必要とする低消費電力や省スペースが求められる小型、または特殊な用途での密度の濃いコンピュータシステムが提供できる。いくつかの製品ではFPGAが含まれている。

COMの通常の使用形態は「モジュール」と呼ばれるCOMボードそのものと、それを装着する「キャリアボード」の2枚1組で1つの電子回路ユニットを構成することが多く、産業用機器メーカーのようなコンピューター回路の専業ではない企業が製品を製造するときに、CPU周辺のメモリや標準インタフェース回路は市販されているCOMボード、つまりモジュールを購入して済ませ、その周辺回路となるリレーやアンプ、センサ駆動回路といった独自の電子回路をキャリアボード上に実装し、これら2枚を組み合わせることで自社製品に必要な機能を実現するという用途が一般的である[1]

"Computer-on-Module"と"COM"という言葉は、米Venture Development社(Natick、マサチューセッツ州)が、組み込み用コンピュータを説明するために作ったものである。この言葉はCOM Expressフォーマットが業界標準となるに従って有名になった。

多くのメーカーが"system-on-module"や"computer-on-module"として製品を提供している。 有名なところでは、米Advanced Knowledge Associates社(サンタクララ、カリフォルニア州)、 米BCM Advanced Research社(アルバイン、カリフォルニア州)、MEN Micro社(アンブラー、ペンシルベニア州)、イタリアのDAVE Embedded Systems社がある。

COM規格の2つの外形
左が「ベーシック」で右が「イ クステンデット」である。ボードの大きさに違いがあるが、コネクタは(図の左下を基準に)同じ位置にある。

COM規格からの派生規格

COM規格にはCOM Expressのような幾つかの派生規格が存在する。

  • COM Express
  • ETXexpress:元々レガシーインターフェースを備えサイズも異なっていたが、今ではCOM Expressとほとんど同じ仕様になっている
  • XTX:114mm×95mmのサイズといった従来のETXexpress規格を元にしている。100ピンのコネクタ×4
  • PCI/104-Express:96mm×90mmのPCI/104規格でPCIとPCI Expressをサポートする
  • PCIe/104:96mm×90mmのPCI/104規格でPCI Expressのみをサポートする
  • Qseven:70mm×70mm、230ピンのコネクタ
  • ESMexpress:125mm×95mm(ESMiniでは95mm×55mm)、120ピンのコネクタ×2で高信頼性が求められる用途に用いられる[1]

関連項目

脚注

[脚注の使い方]

出典

  1. ^ a b 『組み込み開発の効率化に貢献するCOM PCI Expressを搭載の小型品が焦点に』 日経エレクトロニクス2009年9月21日号、100-104頁

外部リンク


「Computer on Module」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Computer_on_Module」の関連用語

Computer_on_Moduleのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Computer_on_Moduleのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのComputer on Module (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS