COVID-19パンデミックとの比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 16:55 UTC 版)
「Corrupted Blood事件」の記事における「COVID-19パンデミックとの比較」の解説
Corrupted Blood事件はCOVID-19のパンデミックと比較されており、Corrupted Bloodのパンデミックを研究した疫学者は、コロナウイルスの蔓延(主にその社会学的要因)をより理解するためにこの事件の研究を活用している。疫学者でCorrupted Bloodに関する研究論文の共同執筆者であるエリック・ロフグレンはPC Gamer誌のインタビューで「人々が公衆衛生上の緊急事態に対応する時、それらの対応はどのように物事の流れを本当に形作るであろうか。しばしば我々は、感染流行をある種の人々に起こる物事だと見なしている。ウイルスがいて、それが物事を起こしている。しかし、人々の間に蔓延しているのは本当にウイルスなのか、どのように人々が相互作用して振る舞うのか、また権威者に従うのか従わないのか、それら全てが非常に重要なことである。そしてまた、これらの物事は非常に混沌としている。「ああ、誰もが検疫する筈です、大丈夫でしょう」と本当には予測しえない。彼ら(全員)がやってくれるとは限らない」と述べた。 プレイヤーが意図的に他の人にCorrupted Bloodを蔓延させるといった愉快犯行動(グリーフィング)は、現実世界の根幹欠落だと批判されているCorrupted Blood研究の側面の一つであった。ロフグレン博士はコロナウイルスの流行感染をきっかけに「ゲーマーと科学者双方の多くの人々から得た批判の一つが、愉快犯行動という考えの行き過ぎである。[中略](ゲーム内の)愉快犯行動は、どうにも現実世界で起こるものと本当に同質ではない。人々は意図的に病気を他の人達にうつすことはしない。それから、彼らが「意図的に」病気を他の人達にうつすことはないだろうが、病気をうつしてしまう可能性を勝手に無視してしまう点ではかなり近いものがある。あなたは「ああ、これは大したことじゃない、私は自分の行動を変えるつもりはない」みたいな人々を目撃するようになる。[中略]流行感染は社会的問題である。[中略]ある深刻な事象を最小限に捉えてしまうことが、ある種の現実世界の愉快犯行動である」と表明した。 Corrupted Blood事件は唐突に起こって広範囲に及んだ。ロフグレンはこの唐突さが本当のパンデミックの性質だと説明して「Corrupted Bloodはこの予期せぬブラックスワンな出来事であった。我々はこれ(コロナウイルス)を仮に想定外なものとして扱っているが、自然は人々に病気をもたらすのが実は得意だ」と述べた。Corrupted Blood研究の共同執筆者ニーナ・フェファーマンは、この事件は特に「人々が脅威をどのように認識し、その認識の違いが彼らの振る舞いをどのように変えるか」を例示していると述べた。そのほかソーシャルメディア上で人々がどのように脅威を議論するのかについては「自分の仕事の多くがリスク認識の社会的構築モデルを組み立てようとするものだが、World of WarcraftのプレーヤーがCorrupted Bloodについてリアルタイムで行なった議論やその議論から組み立てた理解に基づいてゲーム内で彼らがどう行動するのかについて、もしも自分が時間を費やして考えたことが無かったら、このモデルがそんな簡単に頭に浮かんできたとは自分には思えない」と述べた。
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