Beowulf and the Fight at Finnsburg
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「フレデリック・クレーバー」の記事における「Beowulf and the Fight at Finnsburg」の解説
クレーバーはギリシア語、ラテン語、フランス語、ドイツ語、古英語、中英語、現代英語といった数多くの言語を流暢に操ったため、1893年にはミネソタ大学から『ベーオウルフ』を現代英語に翻訳しないかと打診された。30年かけてクレーバーはこのプロジェクトに取り組み、1922年にはついに Beowulf and the Fight at Finnsburg の初版が出版された。彼は『ベーオウルフ』から引喩されるある出来事に関する別の詩、『フィンネスブルグの争い』の現存する全ての箇所をこの書に含めた。1928年には第二版を、1936年には第三版を出版。この第三版は1941年に一度目の、1950年には二度目の増補が行われた[要出典]。全ての版は『ベーオウルフ』に関する幅広い種々の論題について議論する充実した導入部分と、テキストの細かな見地についての包括的注釈、広範囲に及ぶ用語集などを提供している。 長年の間、『ベーオウルフ』研究においてクレーバーは第一人者の一人に数えられ、彼の大著である Beowulf and the Fight at Finnsburg は大変重要で、この叙事詩を研究する学者や学生に大きな影響力を与えるものとなった。ジョセフィーン・ブルームフィールドによれば、「様々な『ベーオウルフ』の版の中で、クレーバーの版は最重要であり続ける。この不滅のプロジェクトは1893年に開始され、1922年に出版、1950年まで改版と増補を繰り返した。クレーバーの版は『ベーオウルフ』を研究する大学院生や、この詩の翻訳の下敷きを必要とする学者と教師にとって中心的な資料の地位を保ち続けている」。 彼の死後の2008年には、R・D・フルク、ロバート・E・ビョルク、ジョン・D・ナイルズ(英語版)から成る編集チームが手掛けた Beowulf and the Fight at Finnsburg の新しい版、「第四版」が出版された。「第四版」はクレーバーの第三版の構成やテキストの多くはそのままに、クレーバーの最終稿が書かれた1950年以降の『ベーオウルフ』研究の成果を反映するために充実した変更が加えられている。
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