2013年のフィリピンへの支援
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「クリスマスブーツ」の記事における「2013年のフィリピンへの支援」の解説
2013年、台風第30号(Haiyan、平成25年台風第30号)によるフィリピンへので死者・行方不明者7千人以上の甚大な被害に際しては、フィリピンの子供たちを励まそうと、草津市職員ら有志らの結成による「フィリピン支援チームびわこ」により、同市発祥とされるクリスマスブーツをクリスマスプレゼントとして現地に届ける計画が進められた。 同市の職員の1人が、2011年に青年海外協力隊員としてフィリピンに滞在中、日本で東日本大震災が発生し、同じ日本人として日本のために何もできないことを苦悩していたところ、現地の多数のカトリック教徒に励まされ、教徒たちが日本のために祈ってくれたことから、今度は自分がフィリピンを支えたい、現地の子供たちを笑顔にしたいとの思いで、支援を決めたという。ポーランドで2013年に開催された第19回気候変動枠組条約締約国会議で、フィリピン政府の代表が地球温暖化対策を訴えてハンガー・ストライキを宣言しており、環境に考慮する国民たちが犠牲になったのが苦しかったため、ともいう。 「フィリピン支援チームびわこ」は被災から10日足らずで結成され、同僚の市職員や同協力隊OBら、同時期にフィリピンで過ごした隊員仲間、草津市周辺にある国際交流団体のメンバー、草津市や滋賀県栗東市で国際交流に携わる有志、マニラに住む日本人ら、計11人で構成された。 チームのメンバーたちは、現地の情報をインターネットで収集し、支援の方法、必要とされる物資を検討し、市長の橋川渉に相談した際、クリスマスブーツが草津市発祥であることを知った。フィリピンは国民の8割がカトリック教徒であり、9月からクリスマスムードになり、同国ではクリスマスを一大行事として盛大に祝う習慣があることから、フィリピンにふさわしいプレゼントとして、子供たち宛てのクリスマスブーツの贈呈が決定した。クリスマスブーツの製造元である近商物産からは250個のブーツの無償での提供の申し出があり、ブーツの内容の購入や送料は募金で賄われた。チームのメンバーの1人であり青年海外協力隊OBの滋賀県立彦根東高等学校教諭は、同高の生徒たちと独自にフィリピンに衣類を送る活動を行っていたことから、同高で集めた衣類もブーツに詰められた。 同2013年12月、日用品や衣類を詰めたクリスマスブーツ20個が支援チームを通じ、被害の大きかったレイテ島からミンダナオ島に避難していた子供たちの元に届けられた。後日、受け取った子供たち、被災者たちからの喜びの声が、現地の協力者を通じて届けられた。
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