2012年衆院選後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 14:18 UTC 版)
2012年衆院選の結果、自民党が圧勝して自公連立で衆院の3分の2を占めるに至った。だが、2010年参院選では民主党側も自民党側も参院過半数を占めてはいなかった。そのため、引き続きねじれは解消していない状態であった。 参議院では人事官や会計検査官の同意人事が否決されたり、川口順子参議院外務委員長への解任決議が可決されたり、安倍晋三内閣総理大臣への問責決議が可決されたり、衆議院定数是正法案が参議院で可決されず衆議院可決から60日経過後にみなし否決された後に衆議院で再可決したりしている。しかし直前の総選挙圧勝の余勢は大きく、審議は概ね与党ペースで進んだ。 その後、2013年参議院選挙において、自民党が改選121議席の過半数を上回る65議席を獲得。公明党との連立与党全体で見ても76議席を得たため、非改選を含む全体で与党が135議席を獲得したことで、2010年以来のねじれ解消が確定した。 以後の衆院選(2014年・2017年)・参院選(2016年・2019年)でも安倍自民党の圧勝は続き、その後もしばらくはねじれの状態にはなっていない。しかもこの「安倍1強」と呼ばれる状況下にあって、2017年の衆院選をきっかけに野党第一党の民主党改め民進党が分裂し、衆院では立憲民主党が第一党の座を獲得したのに対して、参院では民進党(のち旧希望の党を吸収合併して国民民主党に改称)会派が最大勢力であり、時には路線の違いにより立民・国民2党間が対立することもあるため、むしろ野党の状況は、ねじれ状態の前提となる「政権交代可能な2大政党」の一翼からは程遠い状態となっている。このように野党間で衆院第一党と参院第一党が異なり足並みの乱れが生じている現象を、前述した本来の意味に例えて「野党内ねじれ国会」と評する記事も見られる。 しかし、その後立民は民進からの離党者などを取り込んで人数を増やし、2018年10月17日には旧民進系無所属・野田国義の会派入りにより国民と同数の24に並んだ。19日には国民の長浜博行元環境相が離党届を提出したことにより、立民が衆参ともに野党第1会派になる"ねじれ解消"の見通しとなった。
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