2011年の奇誠庸の発言と旭日旗追放運動の激化
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「奇誠庸#猿真似パフォーマンス騒動」も参照 以上のように韓国世論は旭日旗に対しほぼ無関心であったが、それは2010年代前半に突如変容する。最大の契機は、2011年1月25日にAFCアジアカップ2011の準決勝の日韓戦で韓国代表の奇誠庸が「猿の真似」パフォーマンスを行ったことにあるとされる。このパフォーマンスは日本人に対する侮蔑を意図しており人種差別にあたるという批判がなされたが、それに対し奇誠庸は「観客席にあった旭日旗への報復のために行った」と主張した。ただし実際に観客席に旭日旗が掲げられていたという目撃情報は一切なく、奇の発言の信憑性は疑わしいものとされている。 奇誠庸の旭日旗発言以降「旭日旗そのものに問題があり、国際社会から追放するべき」とする認識が広まって旭日旗は韓国社会での攻撃対象となった。2012年にニューヨークに住む韓国人たちは、奇誠庸の発言に続いて「日本の戦犯旗追放の為の市民の集い(The Citizens Against War Criminal Symbolism、CAWCS)」という政治グループを結成し、旭日旗をナチスのハーケンクロイツと同一視して国際的に禁止させようとするキャンペーンを開始した。さらに翌年のEAFF東アジアカップ2013では、韓国の応援団席に日本との歴史問題に言及する「歴史を忘れた民族に未来はない」とのスローガンが書かれた横断幕が掲げられた。これらの出来事が韓国のメディアで頻繁に報道されたため、旭日旗をナチスのハーケンクロイツと同一視して禁止しようとする国際的な政治運動が韓国人の間で激化し、旭日旗そのもののみならず、旭日旗に似たデザインのものまでも禁止しようとする国際的運動が盛んになった。 2013年、韓国の国会議員が、韓国の公共の場で旭日旗を掲げた場合、1年以下の懲役または300万ウォン(約28万円)以下の罰金を科す刑法改正案を提出した。これを受け菅義偉内閣官房長官は、旭日旗が軍国主義の象徴という指摘は当たらないと批判し、韓国政府に適切に対応するよう申し入れると述べた。ただし、2013年に報じられて以降、法案成立の報道は無い。 2019年12月には、韓国政府のTwitter公式アカウント (@hellopolicy) が「共に声を上げてください #BanTheFlag 旭日旗は憎悪の旗」とツイートした。
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