フタロシアニン
フタロシアニン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/06 08:51 UTC 版)
フタロシアニン (Phthalocyanine) は、4つのフタル酸イミドが窒素原子で架橋された構造をもつ環状化合物。ポルフィリンに類似した構造を持つ。略語Pc。
- 1 フタロシアニンとは
- 2 フタロシアニンの概要
- 3 おもな関連化合物
フタロシアニン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 06:29 UTC 版)
「フタロシアニン」、「アゾメチン」、および「錯体」も参照 青色顔料として現在最も多用されるのは、葉緑素に似た化学構造を持つフタロシアニンである。1933年、ICI(インペリアル ケミカル インダストリーズ)社のリンステッドたちがフタロシアニンと命名、1935年に工業化され、モナストラルブルーの名で商品顔料になった。アメリカでは、1936年に別の名で取引が始まる。鮮明で着色力が非常に強く、プロシア青の倍程の着色力がある。濃色では赤味が強いが淡色では赤味が減じる。有機溶剤には溶解しない。濃硫酸塩酸以外の酸、アルカリには溶解しない。酸化剤、還元剤にも耐性がある。赤と黄の光を殆ど吸収し緑と青の光を反射するので、三色印刷に求められる、理想的な純粋の青に極めて近いものになる。絵具として商品化されたのは1936年に商品化されたすぐ後である。フタロシアニン青である銅フタロシアニン Colour Index Generic Name Pigment Blue15:3などが印刷以外でも、色の三原色のひとつという認識の下使われることがある。Colour Index Generic Nameには銅フタロシアニンのPigment Blue 15、無金属フタロシアニンのPigment Blue 16、銅フタロシアニンのPigment Blue 76等が記載されている。他にもアルミニウムフタロシアニン等様々ある。銅フタロシアニンも無金属フタロシアニンも良く用いられる。 フタロシアニンのベンゼン環にスルホン基を導入して可溶性色素(染料)とし、金属塩を用いてレーキ化したものは、鮮明で安価なので学童用に用いられることがある。しかし、耐光性に劣り、油絵具化するとブリード(滲出)する。 フタロシアニン緑はフタロシアニン青に続いて開発され、塩素化銅フタロシアニンは1838年に商品化された。Colour Index Generic NameにはPigment Green 7、臭素化塩素化フタロシアニンのPigment Green 36、臭素化塩素化亜鉛フタロシアニンのPigment Green 58が記載されている。液晶テレビを含む液晶ディスプレイのカラーフィルタの緑には、構成要素としてPigment Green 36が使われている。
※この「フタロシアニン」の解説は、「青」の解説の一部です。
「フタロシアニン」を含む「青」の記事については、「青」の概要を参照ください。
フタロシアニン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 06:31 UTC 版)
「フタロシアニン」も参照 葉緑素に似た化学構造を持つフタロシアニンは1933年、ICI(インペリアル ケミカル インダストリーズ)社のリンステッドたちがフタロシアニンと命名、1935年に工業化され、モナストラルブルーの名で商品顔料になった。アメリカでは、1936年に別の名で取引が始まる。鮮明で着色力が非常に強く、プロシア青の倍程の着色力がある。フタロシアニン緑はフタロシアニン青に続いて開発され、塩素化銅フタロシアニンは1838年に商品化された。Colour Index Generic Name には Pigment Green 7、臭素化塩素化フタロシアニンの Pigment Green 36、臭素化塩素化亜鉛フタロシアニンの Pigment Green 58 が記載されている。液晶テレビを含む液晶ディスプレイのカラーフィルタの緑には、構成要素として Pigment Green 36 が使われている。 緑のほかに、緑青・ターコイズを呈する無金属フタロシアニン、鮮明な緑気味の青であるフタロシアニン青がある。いずれも化学的に安定な構造で、比較的安価に大量生産されている。
※この「フタロシアニン」の解説は、「緑」の解説の一部です。
「フタロシアニン」を含む「緑」の記事については、「緑」の概要を参照ください。
フタロシアニンと同じ種類の言葉
固有名詞の分類
- フタロシアニンのページへのリンク