o‐フェニレンジアミン
o-フェニレンジアミン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 06:36 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動o-フェニレンジアミン[1] | |
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IUPAC名 | ベンゼン-1,2-ジアミン |
別名 | 1,2-ジアミノベンゼン |
分子式 | C6H4(NH2)2 |
分子量 | 108.1 |
CAS登録番号 | 95-54-5 |
密度と相 | 1.031 g/cm3, |
融点 | 102-104 °C |
沸点 | 252 °C |
SMILES | Nc1ccccc1N |
o-フェニレンジアミン(o-Phenylenediamine)は、分子式 C6H4(NH2)2の有機化合物である。この芳香族ジアミンは、複素環式化合物の前駆体として重要な物質である。異性体に、m-フェニレンジアミンとp-フェニレンジアミンがある。
o-フェニレンジアミンとケトン、アルデヒドを混合するとシッフ塩基が形成する。この反応はベンズイミダゾールの置換反応に利用されている。また、o-フェニレンジアミンとシュウ酸でキノキサリンが合成できる。
錯体化学においてフェニレンジアミンは重要な配位子である。サリチルアルデヒド誘導体のようなシッフ塩基誘導体は優れたキレート配位子である。金属–フェニレンジアミン錯体は、鮮やかな色のついた複数の酸化状態のジイミン誘導体を与える[2]。
生化学の分野においては、ペルオキシダーゼとの反応により 492 nm 付近に吸収極大を持つ蛍光を発する性質を利用し、二塩酸塩の形でELISA法などの呈色試薬(基質)として用いられる。
脚注
- ^ DuPont Specialty Intermediates: o-Phenylenediamine (OPD)
- ^ Warren, L. F. "Synthesis of [M'-N4] and [M'-N6] Complexes Based on o-Benzoquinone Diimine with Cobalt, Iron, and Ruthenium" Inorganic Chemistry 1977, volume 16, pages 2814-2819.
O-フェニレンジアミンと同じ種類の言葉
有機化合物に関連する言葉 | ピレスロイド フィロズルチン O-フェニレンジアミン 複素環式化合物(ふくそかんしきかごうぶつ) フルオロ錯体 |
アミンに関連する言葉 | ピロリジン フィンゴリモド O-フェニレンジアミン フェネチルアミン プトレシン |
有機窒素化合物に関連する言葉 | フェニルチオカルバミド フェニルヒドラジン O-フェニレンジアミン フタロシアニン フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム |
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