黒蜥蜴再演
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 21:50 UTC 版)
1993年、1985年の『大典礼』以来、舞台に立てない程に悪化していた持病が、前年に奇跡的に完治した事で、24年ぶりに待望の『黒蜥蜴』を再演。前売りのチケットは発売日当日に完売する等、世間から脚光を浴びた。また、この再演時には、自ら主演、演出、美術、衣装、選曲を担当。以降、上演される舞台は、1994年、1996年の『毛皮のマリー』以外、全て美輪自身の演出となった。自身が、大道具、小道具、美術・衣装・選曲を務める事が多く、脚本・振り付けを担当した作品(美輪明宏版「椿姫」)や原作まで担当した作品(「愛の讃歌」)もある。 1994年には、海外から演出、照明、音楽等、当代一流のスタッフを招き、舞台『毛皮のマリー』を再演。この形式は、1996年の再演時にも継承されるが、美輪曰く「演出があんまりひどい時は、私が手直しした」との事で、結局、2001年の再演では、自ら演出する事となる。キャストも美少女を含め、全員男性で演じる本来の形式に戻された。 1996年、三島由紀夫が30年来熱望していた美輪演出・主演による『近代能楽集より、葵上・卒塔婆小町』を上演。三島を歓喜させた当初のプラン通り、葵上では、舞台デザインにサルバドール・ダリと尾形光琳を取り入れ、音楽は、武満徹の『ノヴェンバー・ステップス』を取り入れ、99歳の老婆から19歳の美女への早替り(卒塔婆小町)など趣向を凝らした舞台となる。また、その年の秋には『愛の讃歌』を17年ぶりに再演した。
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