舞台デザイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/29 04:07 UTC 版)
「スペイン黄金世紀演劇」の記事における「舞台デザイン」の解説
ト書きは少なく、場面の変化などは台詞によって説明していたと考えられる。しかしながら、ロペ・デ・ベガの時代には質素な舞台を使用していたものの、カルデロンの時代になる頃にはかなり装置が発達していたと考えられる。ファサード、場所がとくに重要でない場合に用いるファサードを隠すカーテン、時々メインステージにたてる中世ふうの屋敷という三種類の装置が主に使用されていた。1650年以降に見世物的な要素が増えると、カーテンのかわりにドアや窓のある彩色した図をファサードに据えるようになった。その後、座席の上に天幕が装備されるようになったが、これは雨よりは日光を遮るためだった。この後、結局は常設の屋根が加わって室内劇場となった。1640年代から1650年代にかけて、新しい公衆劇場や宮廷上演のセットデザインはイタリア人のデザイナーが監督するようになった。雷の音や風を模す、木の板を落としたり、金属板を使ったりするサンダーマシーン、レインスティックに似た雨を模す機械、波打つ海の装置などは非常によく使われ、同時の観客を喜ばせた。音楽家も雰囲気を作ったり、重要な音響効果を担当するために雇われた。
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