骨董品と伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/02 04:05 UTC 版)
おそらく、より多くの論争を引き起こしているものは、なぜホタテ貝の装飾をしたかだ。この理由は、騎士団に関連しているとされている。他の理由は、沢山のホタテ貝は、ロドリゴ・マルドナドの息子であるロドリゴ・アリアスが、彼の妻に対する愛を表すためと言われている。ピメンテル家の紋章は、赤と黄の横線とホタテ貝がデザインされている。この紋章は窓の下に見ることが出来る。これらは、16世紀にロドリゴ・アリアスによって行われた修復の際、後で追加された可能性がある。貝は切り石に直接彫られたものではなく、鉄の鉤の手を使用して外壁に取り付けられている。この手法は、外壁に刻むよりも構造的に合理的だが、妻への愛と敬意を示す為に、貝を後付けしたと考えられる根拠になっている。 その後、貝の家の地下室は、サラマンカ大学の学生が、教授達や執行部によって科された刑罰を受け、罪を償う場所になった。 入口のリンテルの上には、王権を象徴する杖を冠したマルドナド家の盾形紋章が見られる。伝説によるとユリは、マルドナド家の祖先であるアルダナが、ノルマンディー公との決闘で勝利した後、彼に手柄として与られたものである。フランス国王は、人質にされた息子を救うことを条件に、カペー朝のフルール・デ・リスをマルドナド家の紋章に使う許可を出した。その時に、フランス語で«cette fleur de plat est maldonnée»、スペイン語で言えば、≪Esta flor es mal donado....≫「この花にふさわしい譲渡先ではないが・・・」と言った。 フランス語を理解していなかったアルダナは、自分に「マルドナド」という名前を与えられたと解釈をして、その時から自分の苗字をマルドナドに変更した。 ファサードに付いている貝の1つに、1オンス金貨が隠されているという伝説がある。これは珍しいことではない。何故なら、建築物に幸運をもたらす為に、土台に金のコインを置くという風習があったからだ。 市民の間で広まっているもう1つの伝説は、建物を所有するマルドナド家が、ファサードを飾る貝の下に宝石を隠したというものだ。隠された宝石の量については文書で残っているが、どこに隠されているかは記されていない。宝物探しをしたい人は、事前に保証金として定められた金額を払わなければならない。もし宝物を見つけたら、保証金を取り戻し、宝を得られる。見つけられなかった場合は、保証金を失う。
※この「骨董品と伝説」の解説は、「貝の家」の解説の一部です。
「骨董品と伝説」を含む「貝の家」の記事については、「貝の家」の概要を参照ください。
- 骨董品と伝説のページへのリンク